マクラーレンの維持費はいくら?タイヤだけで約600万円、燃料電池は1,200万円の維持費がかかる模様【動画有】

2020-05-26

世界限定106台のみ製造された、幻のハイパーカーとなるマクラーレン「F1」。
1994年に製造がスタートし、「地球史上最も速いスポーツカー」と謳われる一方で、1台製造する毎に何億もの赤字を出す程にコストを度外視した最強のパフォーマンスモデルとも言われています(ちなみに当時の販売価格は約1億円)が、そもそもこの個体のメンテナンス費用(維持費)がどれだけ必要となってくるのか気になるところ。
そんなマクラーレン「F1」を所有するアトランタの企業家であるWell Bruce Weiner氏が、メンテナンス費用についてコメント。


彼が、当時マクラーレン「F1」を購入した際、マクラーレンのセールスから「F1」の予備のタイヤセットを購入する必要があるとアドバイスを受けたとのことですが、それを購入する理由として、「もしタイヤ交換が必要となった場合、F1のタイヤの規格はかなり珍しく、おまけに他社では製造していない特別なものだから」とのこと。

「F1」に装着されているタイヤはミシュラン製で、現在は製造されていない幻のタイヤとなっており、サイズはフロント:235/45 ZR17、リヤ:315/45 ZR17とのことで、このタイヤセットを購入するだけで約500万円のコストがかかってくるとのこと。更にはタイヤ交換後には、マクラーレンが競馬場をレンタルし専用ドライバを雇い、「F1」のサスペンションシステムも併せてタイヤの装着が問題ないことを確認するとため、いわゆる「工賃」も相当な金額が発生するみたいです。
これは、ブガッティ「ヴェイロン」のタイヤの維持費に近い金額(タイヤ4本で約400万円)で、製造コストはもちろんのこと、納期も最低約3か月は必要とされる希少なタイヤと言われています。

関連記事:ブガッティ「ヴェイロン」はタイヤ交換に約500万円。「シロン」はそれよりも更に安くなる模様

ちなみに、「F1」が装着しているホイールはマグネシウム合金の素材を使用しており、ホイールだけで1本あたり約100万円。そして、同車に装備される燃料電池は5年毎に約1,200万円、クラッチは2~3年毎に交換が必要で約500万円の交換費用が発生する模様。

その他にも、この個体をメンテナンスする際に必要とされるコンピュータは、20年前のCompaq製(現HP)のノートPC”LTE 5280 laptop”が必要不可欠と言われており、その理由として「F1には、ノートPCと自動車を接続するためのDOSベースで動く特注のCAカードが使用されており、CAカードを使ってメンテナンスができるのはLTE 5280 laptopのみだから」とのこと。
つまりは、汎用のインターフェースを使用せずに特定の機種のみでメンテナンスできるようにしてしまったため、今現在でも以下のような年季の入ったノートPCを使用する必要があるわけですね。

【How Crazy Expensive Is It to Maintain a McLaren F1?】

Reference:Zero 2 Turbo

関連記事:マクラーレンMSOが幻の「F1」専用スペアパーツを販売することに。カーボンパーツも追加可能

世界限定106台のみ製造された、幻のハイパーカーとなるマクラーレン「F1」。
1994年に製造がスタートし、「地球史上最も速いスポーツカー」と謳われる一方、1台製造する毎に何億もの赤字を出す程にコストを度外視した最強のパフォーマンスモデルとも言われていますね(ちなみに当時の販売価格は約1億円)。

そんなマクラーレン「F1」をはじめとする「F1GTR」「F1LM」は、現在中古車市場にて約12億円以上で取引されている一方、「F1」専用のスペアパーツが全く存在しないという問題が発生していました。
しかし、今回からマクラーレンMSOは、そんな「F1」専用のスペアパーツ問題を解決すべく、「常に最高のパフォーマンスで」走行して頂くためにパーツ販売をスタート。

もちろん、マクラーレンMSOが直々にメンテナンスを行うことも可能。

今回のスペアパーツでは、従来のBMW製V型12気筒エンジンやアップグレード版のエンジン、チタンは又はキセノンヘッドライト、LM由来のチタンスポーツエキゾースト、カーボンファイバー(モノコック含む)オリジナルツールも備えられており、消耗品となる様々なパーツを準備しているとのことです。