何と。マクラーレン「720S」の最高出力は720馬力ではなく最大でも698馬力までしか発揮できないことが判明

2020-05-27

マクラーレンの最新量産モデルとなる「720S(650Sの後継)」が、カタログスペックとなる排気量4.0L V型8気筒ツインターボエンジンを搭載し、最高出力720psを発揮する個体であるにも関わらず、実際にはそこまでの馬力を発揮することができないことが判明。


実際、マクラーレン「720S」を所有するユーザが、ダイナモメータテストにおいて後輪の駆動力を確認したところ、平均で694~698psを記録したとのことですが、後輪駆動モデルのスーパーカーはドライブトレイン損失を最低でも15%はあるため、もしこの損失分を賄うことができれば、「720S」はフェラーリ「812スーパーファスト」と同様の800psを発揮することも可能とのこと。

もちろん、具体的な検証が行えていないということもあって、動画などは準備されていませんが、少なくとも今回の最新モデルとなる「720S」は、マクラーレンの現行ラインナップに留まらず、後輪駆動ではなくAWDとしてラインナップしていれば、スーパーカーメーカーが市販するモデルの中で圧倒的なパワーを誇る個体になることは間違いなさそうですね。

Reference:Zero 2 Turbo

関連記事①:マクラーレンが遂に後輪駆動から四輪駆動へシフト?加速力に限界が見えてきたか

これまで、ほとんどのスーパーカーが、0-100km/hの加速時間短縮や最高速度を維持するために四輪駆動を採用してきていますが、マクラーレンは全て後輪駆動モデルを採用してきており、数少ない四輪駆動を採用していない希少なスーパーカーブランドでもありました。

しかし、ここにきてマクラーレンCEOであるマイル・フレビット氏が、先週のグッドウッドフェスティバル2017にて、後輪駆動にもついに限界がきていることを示唆。

マイル・フレビット氏によると、「今はまだ四輪駆動モデルを計画しているわけではないが、いつかその方向性を指し示す必要がある。他社メーカのように0-100km/hの加速時間がどんどん縮まっているのは、やはり四輪駆動の特性を生かしているからだと思うが、後輪駆動では賄いきれない領域に迫ってきた」とコメント。

現在、マクラーレンの最新モデルとなっている「720S」は、これまでで最も強力な非電動モデルで、リヤアスクルだけで最高出力720psを発揮。
一方のハイブリッドモデルであるマクラーレンのアルティメットシリーズ「P1」も、ベースグレードで最高出力903ps、「P1 GTR」で最高出力986psを発揮し、それら全てが後輪駆動のみにてサポートしてきました。

しかし、これだけの過激なパワーを後輪駆動だけで支えるにはやはり無理があるとのことで、今後更にパワーアップされるであろうハイブリッドモデルやEVモデルにおいては、間違いなく新たなる設計変更や評価基準を見直する必要性があると示しており、更にはエンジンを後部のサブフレームに組み込む方式ではなく、エンジンを直接助手席の後部に配置することで、マクラーレンのレーシングモデルを彷彿させるレイアウトを検討していくことも必要であるしており、具体的に四輪駆動モデルへの検討が押し迫っていることも確認できますね。

関連記事②:衝撃。アルファロメオ「ジュリア・クアドリフォリオ」の実馬力がカタログ値より120馬力以上低い模様【動画有】

アルファロメオのスポーツサルーンであり、ハイパフォーマンスモデルの「ジュリア・クアドリフォリオ」を購入したオーナーが、早速シャシーダイナモに設置して実馬力を計測する動画がかなり話題に。

「ジュリア・クアドリフォリオ」といえば、排気量2.9L V型6気筒ツインターボエンジンを搭載しており、このエンジンはフェラーリが投入したばかりのV8ターボにインスパイアされたものであるため、アルファロメオのオリジナルエンジンと言えどもベースはフェラーリ。
そのため、最高出力は520ps、最大トルク600Nmを発揮するスポーツサルーンの中でもブッチギリでハイパワーなモデルでもあるわけですね。

そんな「ハイパフォーマンス」を売りにしているこの個体の実馬力を測定してみたところ、結果は397ps(392hp)とカタログ値よりも120ps以上低いことが明らかに。
更には最大トルクも389Nmとこちらも200Nm以上も低いことが判明していますね。

欧州においては、馬力に応じて保険料が異なると聞いたことがあるため、少なくともこれだけの差が生じるということであれば、相当な差額が生まれると思われ、今回のモデルに限らず、アルファロメオの他モデルにおいても同様にカタログ値よりも低い結果となれば、信用問題に関わってくるレベルになりそうですね。