メルセデスベンツAMG「プロジェクト・ワン」が遂に初公開。1,000馬力以上、ドアはガルウィング【動画有】

2020-05-26

本日のフランクフルトモーターショー2017開催に先立ち、メルセデスベンツAMGのハイパーカー「プロジェクト・ワン(Project One)」が遂に世界初公開されました。
この個体の気になる性能としては、0-200km/hの加速時間が驚異の6秒以下とブガッティ「シロン」の6.1秒よりも速いスピードを持ち、最高時速は350km/hを超えるとのこと。
なお、最高出力は1,000ps以上を有します。

これについて、メルセデスベンツ・カーズのディータ・ゼッツェ(Dieter Zetsche)氏は「この車は、AMGとメルセデスベンツの過去の性能限界を全て小さくし、最も効率よく性能を発揮した、更なる可能性を切り開く一台になるだろう」とコメント。


今回発表された個体を確認していくと、そのスタイリングはまさに空力性能を考慮したハイパーカーデザインで、全身はカーボンモノコックを使用し、フロントフェンダー、ウルトラワイドテールライトを備えたリヤテール、そしてリヤマウントされた排気量1.6L V型6気筒ターボチャージャーエンジン、ルーフスクープが搭載。

フロントデザインは、かなり大きなエアインテークが設けられ、センターフロントには大きく”AMG”のロゴが表記されていますね(全体的に”大きな”パーツが見られる)。
ちなみにリヤマフラーはかなり個性的で、大口径のセンター一本出しかと思いきや、両サイドに小さなパイプが設けられていますね。

エンジンは、メルセデスベンツのF1エンジンが由来となっており、回転数は11,000rpmまできっちり回すことが可能で、バルブフロート無しでこのような高い回転数と速度を達成しています。
これは伝統的なバルブスプリングではなく、空気圧バルブコントロールを使用したことが大きな理由となっています。
それ以外にも、電気式ターボチャージャーによって供給され、約40%以上の熱効率を有しリヤホイールに出力される馬力は、電気モータを含めると675ps以上を発揮。

電気モータは前後に1つずつ使用され、それぞれ160ps以上のシステム出力を発揮し、50,000rpmの回転数を有しています。
電力はリチウムイオンバッテリ(重量は約100kgで、電気システムは800Vで動作)に蓄えられ、制動エネルギーの80%までが前輪からバッテリーに回収することが可能とのこと。
これは、メルセデスベンツのプラグインハイブリット車の2倍の電圧を使用していることとなります。

シャシーに関しては、モータースポーツスタイルのインボード、プッシュロッドサスペンションコイルオーバーがホイールをサスペンドしているとのこと。
足回りについては、リヤホイールは20インチ×12j、フロントは19インチ×10jとなっており、タイヤはミシュラン製パイロットスポーツカップ2を着用しています。
他には、カーボンブレーキを標準装備とし、トランスミッションは「プロジェクト・ワン」のために新しく開発された8速セミATを採用することで自動モードやパドルシフト操作が可能となっています。
ちなみに、ドア開閉はマクラーレン譲りのバタフライ・ドア(ガルウィング・ドア)になっていますね。

インテリアはかなりスパルタンな仕様ですが、無駄なものがなく非常にシンプルとなっています。
ドライバーズシート側には、F1仕様のステアリングホイールやインストルメントクラスターとして機能する大型カラーディスプレイ、そしてセンタースタックの上に設けられたセカンダリーディスプレイも装備。

シートはもちろん、フルアルカンターラ&フルバケットシートとなります。

この効率的なパワーを誇る「プロジェクト・ワン」は、世界限定275台を販売しましたが即完売。
価格は約2.7億円となっています。


Reference:motor1.com