EvolveのカスタムモデルBMW「M2 GTS」をアートカーに。BMWが初めにデザインしたアートを復元

2020-05-27

BMWのエントリーMスポーツモデルでありながら、上位グレードに位置する「M2 GTS」。
この個体を過激派チューナーのEvolve Automotiveがカスタムし、その後無名のアーティストによるアートカーをデザインする流れに。
BMWは、1957年以来アーティストによるアートカーを作り続け、一番最初にアートカーが作られたのはル・マンのレーシングモデル「3.0CSL」だったのですが、このときにデザインされたアートを「M2 GTS」にて復元することに。

※「3.0 CSL」は、3.0CSの計量化モデルで、左右のドアをアルミ製、リヤウィンドウをアクリル製、更にはパワーウィンドウモーターを廃することで、ノーマル仕様の1,400kg→1,200kgへと減量することに成功。名称末尾に記載の”L”はドイツ語でLeicht=軽量を意味します。


今回、このアートカーはFlickrに掲載されていたもので、当時のデザイン・芸術を復元させ話題に。
このデザインを担当した2名は、無名のアーティストで詳細は一切非公開にしており、今回の担当にあたって、本来であれば自身の顔を晒すこともNGとしていた模様。

デザイン自体は、お世辞にも「美しい」と表現するには難しいものがありますが、それでも当時はこのデザインが非常に話題となりました。

当時、レーシングモデルに描かれたアートは「走るキャンバス」と呼ばれるほどで、このデザインが生み出されたきっかけが、フランスの美術商エルベ・ポーラン氏が友人の彫刻家であるアレクサンダー・カルダー氏に、「3.0 CSL」のボディペインティングを依頼したのが始まりで、そのときの個性的なグラフィック感を描いたマシンがル・マン24時間耐久レースにて参戦したことが大きな話題に。

なお、この「GTS」モデルは、ドイツ・バイエルン工場にて作られたのではなく、Evolveによって作られた特別な一台。
既製品からの取り外しを行うのではなく、全くのゼロの状態からカスタム車両を生み出すという拘りっぷりを見せるEvolveですが、今回はリヤバンパーやボディ下のエアロキット、そしてエンジンのパワーブーストをメインにチューニングアップ(365hp→401hpへと工場)。

Reference:CARSCOOPS