「エスパーダ」に次ぐ希少車。ランボルギーニのGTモデル「ハラマ(Jarama)」をレビュー【動画有】

2020-05-26

先日、有名ユーチューバーのDoug DeMuro氏が、ランボルギーニの希少車で4人乗りモデルの「エスパーダ」(スペイン語で”剣”を意味)をレビューしましたが、今回も更に希少なGT(グランツーリスモ)モデルともいえる「ハラマ(Jarama)」をレビュー。
ランボルギーニ「ハラマ」は、1970年から1976年に生産された量産モデルで、先代モデルに「イスレロ」を持ち、年間1,000台レベルの生産を予定(実際は328台)していた個体でした。
そんな「ハラマ」のパワートレインは、排気量4.0L V型12気筒自然吸気エンジンをフロントに搭載し、最高出力350hpを発揮。駆動方式は後輪駆動(FR)で、最高時速260km/hにまで到達。

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この個体は元々、排気量2.0L 直列6気筒エンジンを搭載する予定だったのですが、1968年にエンジニアのダラーラ氏が退職してしまい、次席となるチーフエンジニアのパオロ・スタンツァーニ氏によって引き継がれたわけですが、これにより先代モデルとなる「イスレロ」の設計思想を大きく踏襲する流れとなったことから、同車と同じ排気量4.0L V型12気筒エンジンへと変更されることになりました。

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車体デザインとしては、チーフデザイナーのマルチェ・ガンディーニ氏が担当し、「ミウラ/エスパーダ」のようなスタイリングを持つことに。
ただ、比較的スポーティでありながらタイトに仕上げられた個体でもあるため、2+2シータの「エスパーダ」に比べるとスペース感はあまりなく、中途半端な立ち位置になるのかと思いきや、当時のライバルでもあったフェラーリ「365GTB/4(デイトナ)」よりも短いホイールベースを活かした高い操作性や、「ミウラ」よりも速いラップタイムを持つなど、実は隠れた才能を発揮する個体でもありました。

しかも「ハラマ」は、当時これまで製造されてきたラインナップの中でも圧倒的な走行性能や快適性(エアコンの効きはダントツ)、故障も少なく、操作性抜群の実用的なスポーツカーであるとして、ランボルギーニのテストドライバであったボブ・ウォレス氏も絶賛するほどのモデルでもあったと言います。
ちなみに、「ハラマ」という名称はスペイン・マドリード郊外にあるハラマ・サーキットが由来となっており、この時期のモデルは意外にも闘牛の名前を由来としない名称が多かったみたいですね。

【The Lamborghini Jarama Is Ugly, Rare, and Totally Unknown】

Reference:CARSCOOPS