オランダにて、20年間乗り続け、約30年間放置されていたポルシェ「912」がオークションに登場

2020-05-26

オランダにて、何とも珍しいポルシェ2+2シータモデルとなる1965年式の「912」が納屋から発見され、来年2月初旬に開催のRetromobileショーのオークションにて出品されることがわかりました。
この個体は、1965年4月に発売されたリヤエンジンレイアウトのスポーツモデルで、基本的な構成は「911」をベースとするも、内装の簡略化とパワートレインが排気量1.6L 水平対向4気筒OHVエンジンを搭載した「356」の最終型SC用空冷エンジンを搭載。最高出力は90hp、最大トルク122Nmを発揮し、トランスミッションは4速MTを標準としますが、オプションにて5速も設定可能としていました。


そんなクラシックモデルともいえる「912」ですが、オランダに在住するオーナーがこの個体を新車にて購入し、その後20年間運転し続け、その後別のオーナーへと売却(この時点で走行距離は約48,000kmを超えていた)。
しかし、2人目のオーナーへと切り替わった後は、この個体が使用されることなく、約30年間倉庫にて放置されていたとのこと。その結果、ボディは埃まみれでエンジン内部は錆び等が目立つ程に。

インテリアとしては、フルレザーシートを採用の2+2タイプレイアウトではありますが、後席はエマージェンシーシート扱いで、フロントシートを快適に使用するものなら、後席はとても大人が乗れるようなスペースが確保されていませんでした。

ステアリングホイールはプラスチック製で、ダッシュボードは鉄板がむき出しとなっていますね。

メータ類については、「911」では5連メータを採用するも、「912」については「356」同様に3連メータを採用することで簡略化されています。

「912」は、1965年から1969年7月まで生産され、その後の後継モデルとなる「914」へと切り替わりましたが、その間の総生産台数は約3万台で、日本への正規輸入は約100台とかなり希少なモデルとも言われていました。

なお、今回オークションにて出品されるこちらの予想落札価格は約560万円~約1,000万円と言われています。

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Reference:CARSCOOPS