正真正銘の本物。ランチア「ストラトス・HFストラダーレ」がオークションに登場

2020-05-26

イタリアの自動車メーカ・ランチアが販売した1974年式の「ストラタス・HFストラダーレ」がオークションに登場。
1970年代、空前のスーパーカーブーム真っただ中にて発売された車両で、1980年から1990年代へ進むにつれて並行輸入車やオリジナルの現存車両も少なくなっていたため、こういったストラダーレ仕様の個体も希少モデルと言われる程であり、その一方で「ストラトスのレプリカ」が多数出回る程の有名車両でしたが、今回出品される個体は正真正銘の本物となります。


この個体は、同年から製造が開始されたストラダーレ(公道)仕様で、後期のラリーモデルと同じ張り出しのあるフェンダーが純正オプション化されており、サスペンションをフロント・リヤ共にダブルウィッシュボーンであったものを、リヤだけマクファーソン・ストラットに改良。しかも、当時のサスペンションの設計思想は車高調整が可能であったため、これにより最低地上高が130mmから165mmへと調整が可能でした。

今回登場している車両は、1974年1月に生産された個体で、走行距離は約70,000km走行済みで、2オーナーが所有済み。
それ以来、パーツ交換などは実施されていないとのことですが、2017年初めにコイルオーバーサスペンションやキャリパー、ブレーキライン、Karpのブレーキローター等を修復。
フロントヘッドライトやリヤテール周りについては、当時のままとなっていますが、定期的なメンテナンスを実施しているとのことで、汚れや水垢は全く付いていない模様。

内装は完全2シータでブラックとキャメルカラーのファブリックシートを採用。
それ以外のバックシートやセンターコンソール、フロア類はレッドのアルカンターラ素材を採用しており、アダルティさが強調されていますね。

パワートレインは、フェラーリ「ディーノ246GT/GTS」やフィアット「ディーノ」にも採用されている排気量2.5L V型6気筒エンジンを搭載しています。
なお、この個体は492台生産された内の44台目の個体で、予想落札価格は5,700万円からとなっています。

Reference:CARSCOOPS

関連記事:ランボルギーニ「アヴェンタドールSV」をアリタリア・ラリーカー風にカスタム。ランチア「ストラトス」を思わせる再現っぷり


ランボルギーニのフラッグシップ・ハイパフォーマンスモデル「アヴェンタドールSV」を、アリタリア・ラリーカー風にカスタムした個体が登場。
この個体は、世界ラリー選手権(WRC)にて優勝することを目的に製造されたランチア「ストラトス」をベースにカスタムされたもので、ホワイトベースにしたボディカラーにグリーンやボルドー、そしてイエローとブラウンの中間色のようなホイールやイエローのヘッドライト(おまけにセンターの4点式のライトまで)等、細部に至るまで再現されていますね。

ただ、一部ではこの個体はCGによって作成されたものではないか?との噂もあり、実車の目撃情報も無いため、本当に存在しているのかどうかは何とも言えないところですね。
なお、ベースとなっているランボルギーニ「アヴェンタドールSV」の元々のボディカラーはオレンジ系とのことで、(てっきりホワイトのボディカラーと思っていただけに)そのインパクトは非常に大きく、カラーラッピングによって再現された可能性も高いとのこと(ただ、フロントの4点式ライトは本当に装着しているかは判断が難しいところ)。

ちなみに、アリタリア・ラリーカーの”アリタリア”とは、スポンサーとなっていたイタリアの航空会社「アリタリア・イタリア航空」を意味しており、”アリタリア”は「翼」を意味する「アリ」と「イタリア」を掛け合わせた造語になっています。