予想落札は26億円。元F1ドライバ所有の幻のジャガー「Dタイプ」がオークションに登場

2020-05-26

イギリスより、僅か24台しか製造されていない幻のレーシングカー・ジャガー「Dタイプ」がオークションに登場。
この個体は、1954年~1957年の3年間販売された「Cタイプ」の後継モデルで、基本的なメカニズムは「Cタイプ」を発展させたものとなり、スペックを引伸ばした改良モデルといったところ。
そんな「Dタイプ」は今回、シャシーナンバー#518にて登録された個体として出品されており、ボディカラーとしてはレッドカラーにて身を纏っていますが、このボディカラーを持つ「Dタイプ」は僅か2台のみ。
製造年月日としては1955年12月で、マンチェスターのジャガー&ローバーディーラのHenlysに送られ、この個体を購入したオーナーは何と、イギリスの実業家(総資産は3,500億円以上)で、元F1ドライバでもあるバーニー・エクレストン氏。


バーニー・エクレストン氏は、後に次なるレーシングドライバであるピーター・ブロンド氏に「Dタイプ」を売却し、彼の事務所にて2008年まで保管されることに。
その後は次のオーナーへと引き継がれたわけですが、走行自体は全く行われていない”未走行モデル”となります。

パワートレインとしては、排気量3.4L 直列6気筒自然吸気エンジンを搭載し、初期モデルから最高出力250hp→270hpまで向上され、最大トルクは328Nmを発揮、最高時速は260km/hにまで到達し、エンジンヘッドや吸排気マニホールドも変更済みとなっています。
エンジンはドライサンプ化されていて、車体重心を下げることで走行性能を向上させています。

ボディーはオールアルミとなっており、中心部はカーボンモノコックを使用。
技術としては「Cタイプ」よりも大幅に向上しているも、車体重量は全く変化無しの1,016kgを実現。

ハンドルはやはりイギリス仕様ということもあって右ハンドル。
シートはダークローズカラーのフルレザーを採用しています。
なお、この個体の予想落札価格は約26億円と驚異的な数値を誇るも、過去これまでに落札された最高額はアストンマーティン「DBR1」で約27億円となっていますが、もしかすると「Dタイプ」がこの記録を打ち破る可能性があるかもしれません。

Reference:autoevolution

これが歴史的記録を持つアストンマーティン「DBR1」だ!
関連記事:予想落札価格は驚愕の20億円超え。幻のレーシングカー・アストンマーティン「DBR1」初号機がオークションにて出品予定


近日開催となるモントレーカーウィークのRMオークションにて、アストンマーティンの幻のレーシングモデル「DBR1」が出品予定となっています。
「DBR1」は、1959年にル・マン24時間耐久レースにおいて、強豪のフェラーリを抑えて1・2フィニッシュを飾った幻のレーシングカーとなります。
生産台数は僅か5台のみで、その内の4台はアストンマーティンのファクトリーチームが使用し、残りの1台がプライベート用として売却。

しかも、この「DBR1」には、製造ナンバーが明確となるよう「DBR1/1」「DBR1/2」~「DBR1/5」と正式名称が与えられるわけですが、今回出品予定となっているのは「DBR1/1」と正真正銘の初号機となります。
この初号機は、これまでロイ・サルバドリ氏、スターリング・モス氏、ジャック・ブラバム氏、キャロル・シェルビー氏といった世界で最も偉大なレーシングドライバが操作したモデルでもあるため、そのプレミア価値は相当なもの。

コンディションとしては、アストンマーティンを専門とする整備士によって適切に管理されていたため、ほぼ新車の状態と変わらずであり、自走ももちろん可能であるとのこと。

なお、パワートレインは排気量3.0L 自社製直列6気筒エンジンを搭載し、最高出力300psを発揮。トランスミッションは、デイビッド・ブランン設計によるCG537 5速MT。
注目の予想落札価格は驚異の24億円となっていますが、やはりクラシックカーコレクターにとっては最強の一台であり、即日落札されることは確実といっても良さそうですね。