【訃報】トヨタ元社長の豊田達郎氏が死去。GM合弁会社の初代社長としても活躍

2022-06-29

日本を代表する自動車メーカ・トヨタの社長を務めたこともある豊田達郎氏が、昨年12月30日に肺炎のため死去しました。88歳でした。
上記の通り、1992年から1995年にかけてトヨタ自動車の社長を務めましたが、その後は健康上問題から大事をとることを優先し、副会長を務めることに。
トヨタ自動車の社長を務める前は、同車とアメリカのGM(ゼネラル・モータース)の合弁会社となるカリフォルニア州のニュー・ユナイテッド・モータ・マニュファクチュアリング(NUMMI)の初代社長を務めるなど、グローバルな活躍を見せていました。


NUMMI社は、GMとのジョイントベンチャーであるメーカで、トヨタの効率的な製造プロセスを導くために設立された会社で、後のトヨタ自動織機とNUMMI工場が、今後のアメリカ投資へと導くきっかけにもなりました。
現在では、日本の自動車メーカがアメリカにて10の製造施設を運営しており、トヨタの伝統が受け継がれることに。

こうした経歴を持つ豊田達郎氏は、1995年のトヨタ自動車社長から副会長に就任後、後に経団連会長を務めた奥田碩氏に社長の座を譲ることとなり、彼は1967年以来の豊田家以外の初の社長となりました(2009年には、トヨタ達郎の甥である豊田章男氏が社長に就任することに)。

2017年は、ロータリー開発に携わったマツダの元社長でもある山本健一(95)氏も死去。
日本の自動車メーカを支えた技術屋達がこの世を去る悲しい一年でもありましたが、次なる技術を作るキッカケを生み出した両名の存在はとてつもなく大きなものと思われます。
心からご冥福をお祈り申し上げます。

Reference:CARSCOOPS

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マツダの社長を務めた経験もある山本健一 氏(95)が、12月20日に老衰のため死去(明らかとなったのは本日25日)。
山本氏と言えば、元旧海軍出身の技術者将校で、戦後に現在のマツダ(旧:東洋工業)に入社し、世界初のロータリーエンジンの開発リーダーを務め(厳密には、ドイツのフェリックス・バンケル氏が連続運転するロータがそのまま駆動力になるエンジン”ロータリーエンジン”を考案)、更には実用化(コスモスポーツに搭載)にまで持ち込んだ生粋の技術屋。
その後には、1961年にドイツのバイクメーカであるNSUと技術提携を組み、同氏がプロジェクトの研究部長としてけん引し、更にはマツダの代表取締役社長、更には最高顧問等を務めた程の有名な人物でもありました。

なお、山本 氏は過去にNHKドキュメンタリー番組「プロジェクトX~挑戦者たち~ ロータリー47士の闘い 夢のエンジン・廃墟からの誕生」にも取り上げられ、ロータリーエンジン開発までの苦闘の流れについても放送されていましたね(以下に動画を添付)。