世界限定10台のみ。マクラーレンがレーシングモデルベースの「MSO X」を初公開

2020-05-26

元々、独創的なマクラーレン「F1」の製造を担当するチームとして誕生し、更には顧客からの特別注文に応えるために設立されたマクラーレンMSO(McLaren Special Operations)部門が、同社のスポーツモデルとなる「570S」をベースとした特別モデル「MSO X」をアメリカ・マクラーレン・ニューポートビーチにて、特別なオーナーを対象に公開されました。

この個体は、レーシングカーである「570S GT4」の基本設計に基づいており、公道走行を可能とした世界限定10台のみ製造されます。


コンセプトから完成に至るまでのプロセスについては、全て特別なオーナーに向けて説明済み、製造期間としては約8か月の期間を要することとなります。
外観においては、やはり「570S GT4」を可能な限り反映させており、伝統的な「F1 GTR」の耐久レーシング仕様にも近づけた究極の一台となっています。

画像でも確認できる通り、リヤには大型リヤウィングが装着され、これは最大100kgのダウンフォースを発生することが可能となっており、その他のパフォーマンス向上のために、ルーフスクープ、ダイブ・プレーン、MSOチタン・スーパー・スポーツ・エキゾースト、ピレリPゼロ・コルサ・タイヤ、GT4スタイル・ボンネット(エアインテーク付)を備えています。

プラスアルファのパーツセットについては、ルーフやボンネット、サイドスカート、エンジンカバー等のサテン仕上げのカーボンファイバや、更にはカットアウト付のユニークなリヤバンパーを使用しています。

インテリアについては、必要最小限のトラック志向に合わせた仕様に調整。
カーボンファイバ・モノセル2シャシーの一部が露出し、カーボンシェルのバケットシート、カーボンファイバ製ピラー、ヘルメット収納スペースを備えた特別なカーボンファイバパーツ等、ギリギリまで軽量化を図っています。

更には、センタートンネルストレージが排除され、センターコンソールには「570S GT4」で見られるのと同じ盛り上がりのアイテムが確認できますね。
これについて、マクラーレン・オートモーティブ・グローバルセールス&マーケティング担当責任者のジョイロン・ナッシュ氏は「顧客は彼らの考えとアイディアを持って、MSOは彼らと協力しながら想像力を広げていきます。マクラーレンのバイヤーが、レースエンジニアの役割を果たすことで、MSOチームにブリーフィングを行い、そのようなアイディアを試しては検証し、このようなレースにて反映したロードカーを作りだすことを可能としています」とコメント。

この個体は、「MSO X」という名称にて正式発表される以前から既に完売状態となっていますが、恐らく価格帯を見るだけでも「570S」が数台購入できるレベルなのではないかと思われます。

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Reference:CARSCOOPS