最高出力は3,100馬力。メルセデスベンツAMGが「プロジェクト・ワン」をモチーフにしたレーシングボードを開発

2020-05-26

メルセデスベンツAMGが、以前発表したばかりのハイブリッドハイパースポーツ「プロジェクト・ワン」からインスパイアを受けたレーシングボードを開発。
この個体は、メルセデスベンツAMGと提携しているレーシングボートチームの「シガーレット(Cigarette)」とのコラボモデルであり、「Cigarette Racing 515 Project One(シガーレット・レーシング515・プロジェクト・ワン)」と名付けられています。

車体サイズとしては、全長が15.6mとなっていますが、これをフィート値に直すと51.5フィートとなるため、今回の「515」の名称にも名づけられています。
ボディカラーは、マットなブラックとシルバーを採用していますが、これだけのサイズ感のあるボートにマット系塗料を使用するというのは中々に珍しいのではないかと思います。


室内空間は6人(フロント2席、リヤ4席)の乗客が快適に座ることが可能。
シート材質はフルアルカンターラを採用し、特に操縦席についてはフルバケットシートのようなフィット感をもたらすことで、操縦者を常に安定した姿勢にキープすることが可能となっています。

シートバックにはカーボンファイバパーツが採用されていて、「Cigarette」のデザインロゴが表記されています。

今回開発されたレーシングボートは、AMGとシガレット・レーシングが約11年間のパートナーシップを務めたことにより信頼関係を大きく築き上げ、各々の技術を掛け合わせることにより性能原理を陸から水にまで広げることを可能としたと、メルセデスベンツAMGのTobias Moers会長は説明。

「Cigarette Racing 515 Project One」は、Mercury Racingクワッドカム4バルブエンジンとM8スターンドライブなるものが搭載されていて、最高出力は3,100hpを発生。
これは、ダッジのヘルキャットのようにキーフォブを介してより多くのパフォーマンスを発揮するシステムとなっています。
例えば、レースキーフォブは燃料を必要とする1,550hpまでアンロック状態となりますが、プレジャーキーフォブともなると91オクタン価燃料の場合でも1,350hpで操作することが可能となり、燃料消費を大きく抑えることが可能となっています。この辺りの低燃費技術は「プロジェクト・ワン」から大きなヒントを得ているのかもしれません。

今回公開されている個体は、シガレットがこれまで公開してきたレーシングボートの中でも最も高性能であり、最高のパフォーマンスを発揮できる一台であるとのこと。ちなみに価格帯としては未公表であるも、数億~数十億の価値があることは間違いなさそうです。

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Reference:CARSCOOPS