セルジオ・マルキオンネCEOがダッジ「ヴァイパー」復活説について「そんな復活計画なんて無いわ!」と完全否定

2020-05-26

先日、最後のダッジ「ヴァイパー」が生産終了したにも関わらず、2020年には新型「ヴァイパー」が復活する?との噂が報じられましたが、これについてFCA(Fiat Chrysler Automobiles)CEOであるセルジオ・マルキオンネ氏が、キャピタル・マーケッツ・イベントでの質疑応答セッションにて「そんな計画など無い」と完全否定しました。
同氏によれば、「ヴァイパー」の利益は全く無く、仮に新しいモデルをラインナップしたとしても、ヨーロッパスタイルのエンジンではとても動作などしないことも明らかにしています。


ダッジ「ヴァイパー」は、FCA傘下にありながらも基本的にはアメ車スタイルの大排気量(8.4L V型10気筒エンジン搭載)モデル。

今後ダウンサイジングモデルやハイブリッド、プラグインハイブリッド、そして電気自動車が主流となっていき、自然吸気系のみのエンジンは徐々に淘汰されていく中での「ヴァイパー」復活は極めてリスクが高く、ましてや現在のFCAの方針上、フェラーリのラインナップにファミリー向けのSUV(厳密にはFUV)を導入する考えを持っている以上、スポーツモデルの積極的な構築は極めて希薄な状態となっています(あのフォードでさえも「マスタング/F-150」にダウンサイジング+ハイブリッドモデルを搭載しようとしている)。

現行のダッジ「ヴァイパー」の販売台数は、2014年の760台をピークにその後はどんどん下がっていき、今となっては600台も売れていない非常に人気の低い一台。
前世代の「ヴァイパー」は1998年から2006年にかけて年間平均約1,500台を販売するなど、非常に人気のある一台でしたが、その後のアップデートではロードスターの変種が無いことや、創意工夫が見られない等の批判が殺到し、注目度もガタ落ちになりました。

セルジオ・マルキオンネ氏の完全否定により、今後「ヴァイパー」に関する報道は収束に向かうものと思われますが、コロコロと意見が変わってしまう同氏の考えから、また新たな形での復活説が浮上するかもしれません。

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Reference:CARSCOOPS