ソーラーパネル搭載でバッテリー充電も改善。マクラーレンが「MP4-Xコンセプト」ベースのF1モデル「X2」を公開

2020-05-26

2015年にマクラーレンが発表したフォーミュラワン・コンセプトモデル「MP4-X」をベースに、デザイン性や機能性も改善した最新モデル「X2」を公開しました。
このモデル、BMWの最新クロスオーバーモデル「X2」と全く異なるモデルとなりますが、F1デザインの大きな特徴であるオープンコックピットとタイヤがむき出しになっておらず、完全保護された状態という新しいデザインを取入れています。
これにより、航空機同様に空力特性を向上させ、更にはクラッシュ等の要因でパーツが飛散したときにコックピット全体を保護することでドライバの安全性を向上させています。


「X2」では、ブレーキとエンジンの熱による回生電力だけでなく、ダウンフォースによるエネルギー回収にてトラックに組み込まれた誘導充電からの回生電力も想定しています。
また、理論的には超薄型バッテリをクラッシュ構造に組み込んだソーラーパネル方式も採用し、より効率よく充電することが可能となります。

マクラーレン「X2」は最先端技術を駆使し、クローズされたコックピットの中で、ドライバの脳波を利用して直感的で本質的な機能を制御し、ホログラフィックディスプレイとジェスチャーコントロールによりアシストすることを想定。
それはつまり、ドライバの疲労度や水分レベル、更にはタイヤ状況やその他のパラメータ全てを、より高度な電子エコシステムにてモニター化することで、常に最適なドライビングを提供します。

ボディカラーはパパイヤオレンジと何とも美味しそうなネーミングではありますが、このデザインカラーもマクラーレンの勝負カラーとなっているため、同社の相当な意気込みが伝わる一台になっています。

Reference:CARSCOOPS

関連記事:【レンダリング】これで成立するの?液体窒素を活用したマクラーレンのレーシングモデルが公開(2018/4/8投稿)

マクラーレンの3座シートハイパーカー「マクラーレンGT(BP23)」が年内に発表される予定となっていますが、このモデルよりも更に優れた近未来的なレーシングモデルのレンダリング画像が公開されています。
今回レンダリング画像を担当したのは、デジタルアーティストのRavi Sharma氏で、基本的な仕様としてはレーシング専用であるも、高度な機能を多数組み合わせることで”公道でも走行可能”とするモデルでもあると説明。

高度な機能性の一つとしては、超電導コイルを備えたインホイールモータを装着することで、内燃機関では生み出せないトルクフルな加速力を発揮。
そして、車体後部にはコンパクト貯留槽が設けられ、ここには超伝導を摂氏-197度にまで冷却する液体窒素(?!)が蓄えられています。

見た目はもはやレーシングカーではなく、今にもミサイル等を発射しそうな近未来的な車両デザイン。非現実的すぎるフェンダーやリヤディフューザー、フロント・リヤインテークにはアクティブな空力特性に考慮され、形状においてはザリガニ的な攻撃的なお顔になっています(こうしてみると、過激デザインと言われたアストンマーティン「ヴァルキリー」が普通に見えてしまう…)。

インテリアもチラっと公開されていますが、内装は非常にコンパクトで、ドライバが前輪のすぐ後ろでリクライニングできるように設計。
フロント部分にはエアチャンネルと呼ばれる立体映像が公開され、ありとあらゆる情報(天候や気温等)を明確にキャッチし、ドライバに認知させることができると言います。

実はパーツも非常に少なくて簡単に組立てが可能となっています。
具体的な部品点数は不明ですが、20点も無さそうですね。車体重量も1,000kgに到達しないほどに軽量に仕上げられています。
スペックについては一切記載されていませんが、推定システム出力は約1,000psが妥当でしょうか。
ただ、中々に受け入れがたいデザインで、これがレーシング車両として世に登場することができるのかは疑問ですが、もしかしたら数十年後にはこうしたデザインが当たり前の時代になるのかもしれません。