ベクター・モーターズが次期ハイパーカーの資金調達のために2つのプロトタイプモデルを3.9億円にて売却へ

2020-05-26

世界最強のアメ車が復活?

アメリカ・カリフォルニア州のスーパーカー製造メーカであるベクター・モーターズが、1993年にスイス・ジュネーブモーターショーにて発表した最強モデル「WX3クーペ/コンバーチブル」の2台を約3.9億円にて販売することがわかりました。

ベクター・モーターズは、1978年に「W2スーパーカー・コンセプト」を発表し、最高時速370km/hという驚異的なスペックを持つことからその名を轟かせ、更にその10年後の1993年には「W8」がデビューするも実車を見たのは僅か17人と限られた者のみで、映画「ライジングサン」にも登場するほどでした。


「WX3」は量産しなかった幻のモデル

しかし、上記にもある1993年モデルの「WX3クーペ/コンバーチブル」は、プロトタイプモデルの製造は行われたものの、量産モデルが製造されることはなく、しかも今回新たなモデルを開発するための資金調達のために顧客へと販売されることが決定しました。

この2台は、デュポン・レジストリにも掲載されていたもので、それぞれの価格は約935万円とシボレー「コルベット」の上位グレード並みの価格でしたが、今ではなぜかプレミア価値?が付いたのか、約3.9億円ととんでもない価格にまで上昇。
両モデルは、最高出力1,000psを発揮する世界初のV型8気筒ツインターボエンジンと、シーケンシャルシフティングトランスミッションを搭載するモデルとなりました。

もともとこのモデルは、いずれもシルバーカラーにて塗装されていましたが、ベクター・モーターズの創業者であるジェラルド・ウィーガルト氏のアクアジェット・ジェットスキー会社に合わせて、ユニークな塗装作業を行ってきました。
そのため、クーペタイプは90年代風のアクアマリン風のボディカラー、ロードスターは深い紫色のアメジスト風に仕上げられています。

なお、ベクター・モーターズの次なる最新モデル「WX8」は、最高出力2,000psを発揮し、最高時速442km/hにまで到達するハイパーカーとなりますが、この個体を開発するには12~24か月以内に「WX3クーペ/ロードスター」を売却し、ニュー・ベクター・モーターズ・コーポレーションの株式を買い手に提供しなければ開発することができないとのこと。
若干クラウドファウンディング感が見えるこの一台ですが、仮に開発が上手く進められたとしても、市販化までに漕ぎ着けず結果的にコンセプト止まりとなってしまった前例が「WX3」にはあったため、また同じ轍を踏むのではないかとちょっと心配ではありますね。

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Reference:motor1.com