一体なぜ?ポルシェ「プロジェクト・ゴールド」が僅か1台しか製造されず、公道走行不可の理由が明らかに

2020-05-26

実は復元モデルではなかった「プロジェクト・ゴールド」

ポルシェが極秘で開発を進め、先日開催のモントレー・カー・ウィーク2018にて世界初公開した「プロジェクト・ゴールド」。
ベースとなるモデルは、空冷式ツインターボチャージャーエンジンを搭載する「993ターボS」となりますが、この個体が僅か一台だけ今回の開発プロジェクトに採用されました。

ただ、この「プロジェクト・ゴールド」は、既存の「993ターボS」の復元ではなく、しかし技術的に残っていた部品を流用し、公道仕様になるだけ近づけた2018年式の「993ターボS」として発表されました。
つまりは、あくまでも公道仕様に近づけただけであって、実際には公道走行することが不可能なモデルとなります。
一体なぜ、公道走行ができず、「993ターボS」の復元モデルとして扱われなかったのでしょうか?


復元できない理由って何なのよ?

今回の問題について、ポルシェのクラシックセールス及びマーティングボスのフィリップ・サルム氏によると、どうやら「プロジェクト・ゴール」は現在の欧州の排出ガス規制に遵守していないことが大きな問題になっているとのこと。
つまりは、”国が定めた規制によって一般車両(公道走行可)扱い”ができる国もあると思われ、例えばアメリカのように排出ガス規制のハードルが低いところであれば公道走行も可能となるかもしれません(あくまで予想)。

仮に公道で走れても、年間走行距離の制限がかかる?!

この規制が、違法であると認められた車両が歴史的または技術的重要性を示す場合、その国によってどのように扱われるかが大きく変わるわけですが、そういった場合は年間走行距離を約4,000km(2,500マイル)まで制限する可能性もあるとのこと(もう少し自由に走らせてよ~)。
ただ、こうした世界に僅か1台しか製造されなかった「プロジェクト・ゴールド」は、間違いなく転売目的で購入するオーナーが続出すると思われるため、そもそも外で走らせるという考えは無いのかもしれません(あくまでも観賞用)。

なお、この個体は、10月27日に開催されるRM Sotheby’sオークションにて、ポルシェ70周年記念モデルとして出品されます。
予想落札価格は一切不明ですが、億越えになることは間違いないでしょうね。

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Reference:motor1.com