アストンマーティンが株式公開前に女性役員を熱望。2020年までには取締役の3分の1を女性に

2020-05-26

”男性が憧れる”紳士的スポーツカーから”男女が憧れる”スポーツカーへ

抜群のコストパフォーマンスと業界トップクラスの利益率(2017年は過去最高の5,117台を販売し、2016年に比べて58%の純利益率を獲得)で史上最速の上場企業へと進出するアストンマーティンが、今年後半のIPO前にディレクターのラインナップを多様化する方向にて検討していることがわかりました。
同社は、今後数週間にて株式公開を前に、取締役会を多様化する上で、いまのところ9人の男性役員のみで構成されているところに女性役員を投入することを熱望している模様。

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まずは会社に女性を取り入れよう

イギリスニュースサイトであるAutomotive News Europeによれば、アストンマーティンには女性がいなく、イギリス・ロンドン証券取引所の株式指標(ベンチマーク)であるFTSE350の株式のなかで、その内全役員が男性のみというのがアストンマーティン含め僅か10社のみ、政府は2020年までに企業の取締役の3分の1(33%)が女性となるように努めていくと説明しています。

今後アストンマーティンが他社との激しい争いに直面する際、ボードルームの女性だけでなく、これまで紳士的な男性をイメージしてきたモデルから、女性顧客にもアピールするための製品ポートフォリオを作ることも求められています。
っというのも、アストンマーティンが過去105年の歴史のなかで、女性顧客に販売してきた割合は全体の売上高の僅か5%に過ぎず、台数にしてたったの3,500台と非常に少ない数字となっています。

女性を採用する取組みは過去にも”一応”行っていた

それじゃ実際にアストンマーティンは、本当に女性顧客をターゲットとするために従業員や役員向けに女性を採用する方針を進めてこなかったのか?というとそういうわけではなく、3年前にアメリカ事業を監督するために上の画像のLaura Schwabさんを起用したのですが、2015年以来12人のトップ・エグゼクティブをプロファイリングする動きは特になく、結果的にアストンマーティンのホームページにも反映されることはありませんでした(結局全員男性というアリサマ)。

今回の新たなる対策を以て、本格的かつ早急に女性を取り入れる姿勢と、メーカのイメージを変化させるきっかけを作っていることは確かですし、企業再編も含め女性も取り巻く優良企業へと成長してほしいと思う次第ですね。

ちなみに、アストンマーティンの取締役会は現在、主にクウェートのInvestment Dar及びInvestindustrial Advisorsを含む主要株主から構成されていて、現在イタリアの株式ファンドであるInvewstindustrialが、2012年に買収したスポーツカーメーカの37.5%を保有しています。
クウェートの投資家は、54.5%の所有権を保有、そしてメルセデスベンツの親会社であるダイムラーは5%を保有しているなか、アストンマーティンCEOのアンディ・パーマー氏は、今年末までに株式市場の浮揚を完了することに注力しており、同社には60億ドル以上の評価額が与えられています。

Reference:motor1.com