BMW「iNEXT」に新技術。外の自然や環境を記憶してインテリアシートに描写する?!

2020-05-26

「iNEXT」の実写モデルが公開

先日、BMWの最新iブランドモデルとなる「iNEXT」の公式画像が公開されましたが、今回はそのコンセプトモデルの実車と新技術が公開されています。
BMWは、フランクフルトモーターショー2017にて、同グループが2025年までに25台ものEVモデルをラインナップすることを発表し、現時点ではBEV(Battery Electric Vehicle)が12台、第2世代の「i3」を含まないモデル11台の開発計画が進められています(残り2台については不明)。

また、来年にはMINIクーパー3ドアのオールエレクトリックモデルが発売され、その次には「X3」のBEVモデルが2020年に、更にその次には「i4」や5人乗りの4ドアセダンモデル「i Vision Dynamics」が販売される計画となっています。


今後は中国最大手メーカのバッテリを採用?

そんな中、アメリカ・ニューヨークにあるJFK空港のルフトハンザハンガーにて、今回300人のジャーナリストを前に「iNEXT」公開イベントが開催し、その後、中国・北京、ドイツ・ミュンヘンと今後の主要国となるポイントにて行われました。

今回発表されている「iNEXT」は、「X5」ほどのサイズ感を持ち、「i Vision Dynamics」を追うような形で発売される予定。
価格設定やパワートレイン、航続可能距離等の情報は何もありませんが、今現在BMW独自のバッテリーセルを開発しており、2012年以来サムスンSDIとバッテリーパートナーを提携してきましたが、この流れが変わりつつあるとのこと。
現在サムスンSDIは、BMWに独自のモジュールにてパッケージングセルを提供していますが、今後は中国のバッテリメーカーでは最大手となるCATLにセルの製造を依頼し、更には欧州に海外初の新工場を設立することで、迅速にEV用バッテリーの大量供給を実施する予定となっています。

BMWは車体に合わせてバッテリを使い分ける

BMWは、今後2種類のバッテリセルを使用するのことで、その内の一つが車体アンダーに多くのスペースを確保できるSUV等の背の高いモデルで、もう一つはSUVやクロスオーバーよりも背の低いクーペやセダン専用の薄型バッテリセルを使い分けていくとのこと。
これについて、BMW AGの管理責任者 兼 開発担当のKlausFrohlich氏は「自律的な運転と絶え間ないコネクションによって可能性が広がり、全く新しい経験と旅程を形作ることが可能になりました。これを念頭に置いて、BMW Vision iNEXTは、ライフスタイルの質を向上させるモバイル環境をどんどん構築させていきます」とコメント。

インテリアには今までにない新たな技術を採用

なお、今回発表された「iNEXT」には新たな技術として、インタラクティブなインテリア素材も準備されるとのこと。これは、乗員がシート上を指でスワイプすることができ、ラジオやナビゲーションシステムをコントロールすることが可能となります。
更には、オーバーヘッドプロジェクトシステムと呼ばれる最新技術を駆使して、車両の任意の表面(シート)に外の景色やモノ等を照射することが可能となり、これまでのクルマには無かった新たな世界観を生み出すことが可能となります。
残念ながら、この機能は「iNEXT」に採用されることはありませんが、将来のモデルに適用できるだけの技術や要素は兼ね備えているとのこと。

その他には、今後数年以内に自律走行システムと走行モード(ブースト/イージー)も準備され、特に走行モードについては、「ブーストモード」を使用すれば一部のAD機能が作動していても、自動でアグレッシブに操作し、「イージーモード」では、ドライバや乗客に周辺エリアの興味のあるポイントやイベントの提案をするExploration Modeを駆使して、快適な自動ドライブを提供します。

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Reference:INSIDEEVs