これでスペアタイヤも簡単収納。日産が20年以上前に開発した本当のクーペクロスオーバー・トレイルランナーがあまりにも斬新過ぎた件
元祖クーペクロスオーバーと言うべき「トレイルランナー」
日産が20年以上前に東京モーターショー1997にて出展した、クーペクロスオーバーコンセプトモデルのトレイルランナー(Nissan Trail Runner)をご存じでしょうか。
この個体は、車高の低いスポーツクーペ特有のデメリットを払しょくし、あらゆる地形において難なく走行できるクロスオーバースタイルを盛り込んだ斬新なワンオフモデルとして登場しました。
今となってはホンダ新型ヴェゼル(Honda New Vezel)やトヨタC-HR/新型ハリアー等のクーペSUVが主流となっていますが、20年以上前のSUVモデルは武骨なモデルが多く、ましてやクーペクロスオーバーと呼ばれる個体は全く見られなかったため、ある意味このモデルが現代のクーペSUVを生み出した祖先なのかもしれません。
早速トレイルランナーの内外装デザイン、ちょっとしたギミックポイントを見ていきましょう。
まさに時代を先取り過ぎたトレイルランナー
こちらが日産のワンオフコンセプトモデルのトレイルランナー。
ボディスタイルやデザインはホンダ・インテグラ(Honda Integra)のようなスポーティさをもちつつ、リヤウィングを装着することでアクティブさを強調。
そして足回りは大きくリフトアップすることで、スポーティな走りだけでなくオフロードでの走りも両立できるオールラウンダーな一台だと思われますが、何せ登場したのが1997年ということもあり、ちょっと時代を先取りし過ぎた?というのが正直なところです。
ちなみにボディサイズとしては、全長4,230mm×全幅1,760mm×全高1,410mmと、(全高を除いて)ホンダ新型ヴェゼル(Honda Vezel)に近く、車両重量も1,280kgと結構軽め。
見た目が斬新過ぎて中々受け入れられなかった一台
今となっては「この時から”やっちぇ日産!”だったんだなぁ」と思えますが、当時はトレイルランナーのスタイリングがあまりにも不格好だとユーザーから批判の嵐。
クロスオーバーとクーペをごちゃ混ぜにしただけに留まり、そこからのマッシュアップが施されなかったことが大きなマイナスポイントになっていたとのこと。
そしてサイドから見てみると、少し傾斜のあるルーフラインはまさしくクーペスタイルですし、クロスオーバー特有の四輪駆動とジャッキアップされたサスペンションにより十分な地上高を確保することで(おそらくアプローチアングルやディパーチャーアングルもオフロード向けに改良を重ねている)、あらゆる地形を走破することが可能となります(どことなくプリムス・スーパーバードにも似ている)。
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リヤにはスペアタイヤがあるが…?!
リヤデザインはこんな感じで、いかにもコンセプトカーらしい手作り感。
ルーフスポイラーとリヤスポイラーが装着されたダブルスポイラーで強烈なダウンフォースを発生させるとのことですが、これもある意味コンセプトモデルだからこそできること。
おまけにバンパー下にはスペアタイヤが格納されているとのことですが、実はコレ、バンパー下がスライド式になっていて、容易にスペアタイヤを収納することができる優れもの。
こんな感じで規定のスペアタイヤを格納することが可能ですが、ほとんどクリアランスが設けられていないため、これ以上に大きいタイヤを格納することは不可能となっています。
インテリアは意外とシンプルでオシャレ?そしてトレイルランナーの量産仕様が”あのモデル”だった!気になる続きは以下の次のページにてチェック!