これは画期的!ホンダ「シビック・タイプR」をFFからAWDに変更してみた。出力373馬力にアップ+航続距離2倍アップするコスパ最強のシステムとは?【動画有】

2020-05-27

アメリカからとんでもないシステムが登場した!

ニュルブルクリンクサーキットにて、前輪駆動(FF)モデル最速記録を持つホンダ「シビック・タイプR」を四輪駆動(AWD)化し、さらにエンジン出力も向上した画期的なシステムが紹介されています。
このシステムは、アメリカ・カリフォルニア州ミルバレーに拠点を置くチューナー・Orbisによって開発されたもので、「Ring Drive」と呼ばれる製品を用いて手ごろな価格にて駆動方式をAWDに変更し、更には燃費も稼ぐことが可能となる画期的な製品になると言われています。

この「Ring Drive」とよばれる製品は、以前にOrbisが開発したものの、ビジネスチャンスに活かせることができずにお蔵入りとなりましたが、今回遂にその夢が実現できるのかもしれません。


デュアルモーター搭載で足回りもパワーも燃費も向上

この製品は、静止ハブを回転リムから分離するハブレスホイールにするもので、高速の電気モータを活用し、3つの尖ったベアリングアセンブリによって、静止しているハブ周りにホイールリムを回転させるというシステムになります(構造的にはテスラのデュアルモーターシステムに似てる?)。
このシステムは、ハブレスホイールにて使用されている従来のベアリングとは異なり、軽量且つ抵抗が非常に小さいというのが特長になります。

また、Orbis社の説明によると、ベアリングアセンブリは、従来のホイールと比較して摩擦を80%も低減し、ホイールの構造強度を2倍にしているとのこと。

このシステムを採用することで、各車輪が独立して必要に応じて前方や後方、更には横方向にも移動できるとのことで、今回の「シビック・タイプR」に限らず、サイズや重量、車種に関係なくあらゆる車やシャシーにも流用できると説明しています。

パフォーマンス向上の反面、ちょっとしたデメリットも…

今回の「シビック・タイプR」の例のように、駆動方式をAWDに変更するだけでなく、電動モータも搭載したことでパワーも向上します。
今回のモデルであれば、「シビック・タイプR」純正の8J×19インチホイール付のボルトオンキットとして装着していて、既に同車でもテストを実装済みとなっています。
これは車輪自体と2基のモーターコントローラ、2つのリングロータ、ブレンボ製ディスクブレーキ、アルミニウムカバーもセットのキットになっていて、このキットを装備するだけで最高出力は+100hp向上し、更には航続可能距離もほぼ2倍に向上すると言われています。

ただ、この特別キットに使用されているZero Motorcyclesブラシレスモーターがリヤシート下に設置されるので、これにより車体重量が+81kg加算されてしまうため、パフォーマンス性は従来と若干の変化がみられるかもしれません。
その分、先ほども挙げたようにホイールに搭載されるモータのシステム出力が加味されることでシステム総出力は373hpへと大幅に向上し、更には最大トルクも+95Nm向上するため、これによるパフォーマンス性としては0-100km/hの加速時間が5秒→4.6秒へと大幅に短縮されるので、質量増加分のカバーは十分にできていると思われます。

そしてもう一つの特長はブレーキング性能。
専用キットを設定したことで、静止摩擦と動摩擦を従来より5分の1まで低減し、更には機械的なブレーキング効率を30%も向上させているため、コーナリング性能は飛躍的にアップ。
また、ブレーキ温度については自動車技術協会(SAE)のプロトコル及び熱赤外線画像を用いて測定した結果、30%も低減したとのことで確実にパフォーマンスは向上しています。

気になる販売時期と価格は?

なお、この特別なキットは今春より発売予定で、価格は約113万円(事前予約の場合は約30万円のデポジット要)とのことなので、駆動方式に不満があり、さらにパワーアップを望むということであれば、今回のキットはかなり買いと言っても良いのかもしれません。

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Reference:autoevolution