2020年モデル・米レクサス「GS」のグレードラインナップを縮小へ。「GS300」が廃止となり「GS350」がエントリーモデルに

2020-05-27

~「GS」の販売は想像以上に伸び悩んでいる模様~

アメリカでも販売されているレクサスのミドルサイズセダン「GS」が、2020年モデルのタイミングにてエントリーグレードとなる「GS300」を廃番にし、販売終了することが判明しました。

現在アメリカにてラインナップされているグレードとしては、排気量2.0L 直列4気筒ターボエンジンを搭載する「GS300」と、排気量3.5L V型6気筒自然吸気エンジンを搭載する「GS350」、そして排気量5.0L V型8気筒自然吸気エンジンを搭載するハイパフォーマンスモデル「GS F」の3グレードとなりますが、実質的なエントリーグレードを「GS350」とし、2グレードにて展開する計画となっています。

※アメリカではハイブリッド仕様の「GS300h/GS450h」がラインナップされていない模様


~販売低迷の理由はセダンの不人気さだけでなく、「ES」の存在も大きい~

レクサスの広報担当者であるAlissa Moceriさんと自動車ニュースサイトCars Directのインタビューにて、「GS300は2018年から僅か売上しか記録していない」と具体的な数字は明かしていないものの、現在アメリカ全体のディーラに確保している在庫数は300台にも満たないとして、その需要の低さを主張。

更には同じミドルサイズセダンでデザイン性も高く、コストを抑えた「ES」の人気が高くなってきているのも事実のようで、「GS」の存在価値を特徴づけるものが薄くなっているのもあるようです(ESとGSとで大きく異なるポイントといえば駆動方式ぐらい?)。

なお「GS」は、競合モデルといわれるアウディ「A6」、BMW「5シリーズ」、メルセデスベンツ「Eクラス」等の主要なライバルたちに引けをとらない性能を持つにも関わらず、2018年は僅か7,773台と非常に少なく、2014年に記録した23,117台に比べて、約70%と致命的な低迷値をたたき出しています。

「GS」は、2019年モデルの「ES」が登場してから、その販売台数は更に低下していて、最終的には「ES」にも前輪駆動モデルだけでなく四輪駆動モデルもラインナップされる可能性があるとして、その実用性は更に向上します(簡単にいうと「GS」から「ES」へと流れている顧客が増えている)。

いずれにしても、既に崖っぷち状態にある「GS」が人気を取り戻すためには、価格帯を改訂することは難しいにしても、ユーザーが未だ追いついていないと噂のスピンドルグリル(ざっくり言えばデザイン)の改善、欧州モデルには無いレクサスの個性を更に発揮していかない限りは回復は難しいのではないかなぁと思ったりします。

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Reference:autoevolution