【2019年版】スズキは年間で約240万台(トヨタの2倍以上!)もリコールを届け出。「ジムニー/スイフト/アルト」含むほぼ全てが対象で、不正検査が主な要因に

2020-05-27

~スズキは毎年大規模レベルのリコールを届け出ている?~

以前、トヨタやスバル、日産・三菱が2019年に届け出たリコール内容をまとめた記事をご紹介しましたが、この内容がかなりの反響を呼んでいたようなので、今回はスズキが2019年に届け出たリコール内容をまとめていきたいと思います。

トヨタやスバル、日産・三菱の2019年のリコール台数は、それぞれ約104万台/約74万台/約143万台と非常に多く、その中でも日産は一台当たりの不具合対象台数や不具合の発生件数、更には不具合が生じたという情報源における全体的な品質面において、トヨタ・スバルよりも圧倒的に大きく下回っていることを確認しました。

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そして今回はスズキとなるわけですが、スズキは今年4月に非認定検査員による不正検査を行ったため、直近にて検査した全てのモデルを対象に指定整備工場において点検および自動車検査員による確認を行うといった、非常に大規模なリコールを発令しました。
これだけでも約177万台にも及ぶため、トヨタとスバルの年間リコール数を足し合わせてようやく近い数字となるため、どれだけスズキにかかる負担が大きいかがよくわかるかと思います。

また設備投資の強化等も渋っていた影響もあり(それで新型「ジムニー/ジムニー・シエラ」の納期が解消されていないのも事実)、未だ不正検査分の無償検査処理が完了していないため、後々の新型モデル発売にも大きく影響しているそうですし、しばらくこの苦しい流れは継続されるのではないかと思いますね。


~2019年にスズキが届け出たリコール内容を見ていこう~

①:燃料タンクに関するリコール

リコール対象モデル:「アルト/アルトラパン」
リコール台数:17,612台
不具合内容:燃料タンクにおいて樹脂成形時の冷却が不十分

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②:車載通信コントローラに関するリコール

リコール対象モデル:「スペーシア/クロスビー」
リコール台数:49,487台
不具合内容:車載通信コントローラの制御プログラムが不適切

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③:不正検査に関するリコール

リコール対象モデル:「ワゴンR/ハスラー/アルト/アルト・ラパン/MRワゴン/スペーシア/キャリイ/エブリイ/ジムニー/ソリオ/クロスビー/イグニス/スイフト/バレーノ/SX4/エスクード/キザシ」
リコール台数:1,769,331台
不具合内容:任命されていない検査員(検査補助者)が合否判定を行う等、完成検査工程における合否判定が不明確であったために道路運送車両の保安基準に関する検査が適切に行われていなかった可能性

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④:エアバッグに関するリコール

リコール対象モデル:「スイフト」
リコール台数:51,817台
不具合内容:エアバッグコントローラの制御プログラムが不適切

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⑤:燃料ホースに関するリコール

リコール対象モデル:「ジムニー」
リコール台数:21,248台
不具合内容:燃料ホースの成形管理が不適切なために弾性が不足

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⑥:ドライブシャフトに関するリコール

リコール対象モデル:「スペーシア/ワゴンR/アルト/アルト・ラパン/キャリイ」
リコール台数:17,541台
不具合内容:ドライブシャフトのダストブーツにおいて、製造工程における温度管理が不適切なために接合部の強度が不足

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⑦:左前ドライブシャフトに関するリコール

リコール対象モデル:「アルト/マツダ・キャロル」
リコール台数:921台
不具合内容:左前ドライブシャフトにおいて、焼き入れ処理が不適切なため、強度が不足

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⑧:エンジン補機ベルト/ブレーキに関するリコール

リコール対象モデル:「スペーシア」
リコール台数:6,901台
不具合内容:エンジン補機ベルトの構造が不適切なため、当該ベルトの耐久性が不足

リコール対象モデル:「パレット」他
リコール台数:517,316台
不具合内容:前輪ブレーキにおいてブレーキホースの長さが不適切なため、ブレーキホースに引張力が発生しホース内部に亀裂が発生

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