(欧)スズキが新型「ジムニー」の販売終了を否定。非常に限られた数を販売することで対応し、2シータ仕様の商用モデル市販化予定&エンジン改良の予定も無し

2020-05-27

~どうやら欧州での新型「ジムニー」販売終了情報は誤報のようだ~

以前、海外自動車ニュースサイトAutocar Indiaの報道により、欧州市場にてラインナップされているスズキの大人気クロカンモデル・新型「ジムニー(Suzuki Jimny)」が、2021年より施工される予定の厳しい排ガス規定に適合しないという理由で販売終了し、更に2ドア・2シータ仕様で排ガス規制の緩い商用モデルへと置き換えることで対応する?といった記事をご紹介しましたが、欧州スズキはこれを一部否定しました。


~そもそも改良型のエンジンや商用モデルの販売計画も無い~

自動車ニュースサイトCARSCOOPSの情報によると、スズキのイギリス子会社で広報担当のAlun Parryに取材したところ「2020年までは、非常に限られた数ではあるものの販売は継続する」と説明し、これに加えてAutocar Indiaが”排ガス規制に準拠したエンジン改良型を採用する”といった情報に関しても「私たちはそのようなエンジンを将来採用する予定はありません」と否定。

Autocar Indiaのソースの無い情報は、どこから引用してきたのかは明らかにしていないものの、CARSCOOPSの取材によれば、スズキは限られた生産ラインにて新型「ジムニー(日本名:ジムニー・シエラ)」を製造しており、今後このモデルに対して多額の投資を行う予定もないとのことから(厳密には投資できるだけの予算が無い)、エンジンの改良はもちろんのこと、商用モデルを開発・販売する計画は無いことも強く主張しているそうです。

~新型「ジムニー」は予期せぬ形で人気を勝ち取った~

なお新型「ジムニー」は、日本市場に限らず欧州市場でも高い評価を受けていて、現在も納期は1年以上かかる(月辺りの生産台数が100台付近なので致し方ない)そうで、その理由には武骨なボディデザインと「ジムニー」の基本的な構成が変更されなかったことが大きく挙げられています。

もちろん、細かい部分を見れば大きく変更された部分は結構あると思いますが、ラダーフレームやパートタイム4WD機構、トランスミッション、道具感満載のインテリアはほぼほぼそのままとし、それでいて安全装備やナビゲーションディスプレイ、エアコンといった実用的な機能性を向上させたことで、既存の顧客だけでなく新規の顧客をも獲得したため、このように続々とオーダーが入ったのではないか?と考えています(スズキからしたら完全な誤算だったと思う)。

ちなみに2021年以降の販売計画について、欧州スズキはまだどのように対応するかは決定していないものの、おそらく月辺りの販売台数を更に縮小することによって、CO2排出量を”少なくする”ことを考えていると思われますが、これについてはまた後日新たな情報を発表してくるかもしれませんね。

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Reference:CARSCOOPS