例の社会問題の影響で、今度は日産の追浜・栃木工場のラインが一部停止に。これまで過剰なサプライヤへのコストプレッシャーや切り捨てを行ってきた罰?こんな状態で新型車など発表できるのか?

2020-05-27

~日産は全てにおいて詰めが甘く、とにかく目先の利益を得ることに必死になっていた~

さて、世界中で大きな問題となっている例の社会問題ですが、今度は日本の自動車メーカーである日産が、遂に3月16日以降から追浜工場(神奈川県横須賀市)と栃木工場(栃木県上三川町)、更には日産自動車九州の工場(福岡県苅田町)の車両組み立てラインを停止し、約3,000台以上の減産となる見込みとのこと。

どうやら「中国から空輸する部品が物流網の乱れなどで十分に届いていない」ことが大きな原因と言われていますが、そもそもの問題はやはり中国のサプライヤに依存した部品供給を行っていたことと、旧カルロス・ゴーンCEO時代から全く変化していないサプライヤに対する過剰なコストプレッシャーと切捨て(ほとんど下請けイジメで単純に安い部品をメーカーから購入していただけ)があったために、今になってそのツケが回ってきた可能性が高いと考えて良さそう。


~しかしそんな問題よりもユーザーは新型車の発表を待ち望んでいるが…~

そんな状態が続く中、日産は2020年内に5車種前後の新型車(そのうちの1台は既に発表された新型「ルークス」)を発表・発売すると断言していましたが、こうした例の社会問題による被害と、今までしっかりとサプライヤと向き合ってこなかったことが大きな問題となり、新型車はおろか、現存するラインナップモデルすらも製造できない状況にあるため、更に日産の立ち位置は厳しくなる一方ではないかと推測しています。

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特に中国サプライヤに大きく依存していた企業に関しては、今一度経営方針の見直しや再構築が必要だと思いますし、特に日産の日本国内生産比率は20%未満(もはや外国車?)となるため、いかにこの動きが目先の利益だけを追いかけ、長期的な利益を見込んで動かなかったかが良くわかる内容だと思います。

~カルロス・ゴーン氏が予言していたことが本当に実現してしまうのか?~

なお、これは余談になりますが、ブルームバーグの情報によれば元検事である郷原信郎 弁護士の説明によると「カルロス・ゴーン氏が逃亡する前、日産はあと2~3年で倒産するだろう」と語り大きな衝撃を受けました。

もちろん、彼の性格から察するに一種の大袈裟な表現ではないか?と思うものの、これまで過激なリストラや原価を大幅に引き下げた製造コストカット、更には法人販売を集中させることで利益を何とか引き上げてきましたが、こうした行いにはもちろん限界があるわけで、先述の通り目先の利益を得るための危険な行為。

加えて、新規開発車両(フルモデルチェンジ版・新型「エクストレイル」)のために巨額の資金を投入していますが、これによる影響で1台辺りに得られる利益率においては、何と日産は僅か1,300円程の利益と国産メーカーとしては最悪の数値を誇っています。

こうした中で、本当に日産はここから再起を図ることができ、年内に5車種前後の新型車、更には年明けに日本でも登場する予定の新型「エクストレイル」が登場”できる”のかが気になるところで、今後どのような動きを見せるのかはしっかりと注目していきたいところです。

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Reference:Yahoo!ニュース