(米)ランボルギーニ「アヴェンタドールSVJ」にリコール。内側からシザードアを開けることができず、車内に閉じ込められる恐れアリ→正しい指導を受けなかった新人オペレータの作業ミス

2020-05-27

~内側からドアを開けることができない?!~

ランボルギーニが世界限定900台/800台販売したフラッグシップハイパフォーマンスモデル「アヴェンタドールSVJ(Lamborghini Aventador SVJ)/アヴェンタドールSVJロードスター(Aventador SVJ Roadster)」。
まるで戦闘機のようなエクストリームなスタイリングに加え、誰もが憧れるドアが上に開くタイプのシザードアを採用していますが、何とこのシザードアに関するリコールが発令されている模様。

北米市場向けに製造された26台の「アヴェンタドールSVJ/アヴェンタドールSVJロードスター」を対象に、工場でのアセンブリ作業の際、適切な指導を受けていなかった新人オペレーターが、内ドアハンドル内のボーデンケーブルピンを正しく作業していなかった恐れがあるとして、これにより内側からシザードアを開けることができず、車内に閉じ込められる恐れがあるとのこと。


~エンジンが燃える等の問題が重なった時は最悪の事態に~

なお内ドアハンドルは、警告等無しに故障する恐れもあるとして、例えばエンジンが炎上するなどの緊急事態が発生してしまった際に脱出することができないといった非常に危険な問題があるそうです。
ただ、外側からのドアハンドルは正常に作動しているとのことで、あくまでも内側のみのドアハンドルに関するリコールと強調しています。

対象となるモデルは、2019年12月~2020年1月までに製造された26台ということで、この間に製造されたモデルは、新人オペレーターによって作業されたとして、更に詳しい調査が進められています。

~これまで「アヴェンタドール」のリコールはエンジン系が多かった~

ちなみに、「アヴェンタドールSVJ」に関するリコールは今回が初めてとなりますが、2019年10月には、オーストラリア市場向けに納車された「アヴェンタドールS/アヴェンタドールSロードスター」にリコール。

リコールの内容としては、アイドリング状態をキープすることが懸念されるというもので、ソフトウェアに障害があるとして、エンジンを始動し続けたり、渋滞や停車時の際にアイドリングを継続させてしまうと、エンジンに大きな負担をかけることとなりエンジンストールが発生してしまう恐れがあるそうです。
なお、エンジンの再始動は可能ではあるものの、渋滞時にこういった問題が多々発生したりすると追突事故を引き起こす恐れも十分にあると考えられます。

ランボルギーニのフラッグシップモデル「アヴェンタドール」といえば、現在同社がラインナップしている「ウルス/ウラカン」とは異なるスペシャリティなモデルで、「ウラカン」はアウディ「R8」と同じプラットフォームやエンジンを共有し、「ウルス」はポルシェ「カイエン」等と同じMLB EVOプラットフォームとV8ツインターボエンジンを共有します。

しかしながら、「アヴェンタドール」に関しては他のグループ企業では採用していない排気量6.5L V型12気筒自然吸気エンジンを搭載し、更にはカーボンモノコックフレームも独自に採用していることから、他車種では流用されない唯一無二の個体であり、それでいて複雑かつ異なるトラブルが発生しやすいモデルなのかもしれません。

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Reference:motor1.com