トヨタ新型ハリアーの生産が間に合わず2023年モデルに切り替えるための「注文取消し(オーダーカット)」が大々的に報道される→公式HPでは中古車情報を掲載する異例の事態に

部品不足や半導体不足も影響しているとは思うが、円安の影響を受けて海外市場向けに注力したい可能性も?

2022年9月末に一部改良版と共にプラグインハイブリッド(PHV)モデルも発表・発売予定となっているトヨタ新型ハリアー(Toyota New Harrier)ですが、このモデルがバックオーダーが多すぎるために注文取消し(オーダーカット)し、新規注文の受付を停止していることが大々的に報道されています。

以前より新型ハリアーのオーダーカットは話題になっていて、特に上位グレードZ/Z Leather Packageの長納期化が進んでいて、2022年7月に注文・契約しても納期は2024年以降と言われています。

もちろん、この流れは新型ハリアーだけでなく「納期4年以上」と長納期化している新型ランドクルーザー300(New Land Crusier 300)も同様で、こちらも2022年6月末に受注停止するだけでなく、駆け込み注文が入った分に関してオーダーカットの話も進められているようです。


オーダーカットは長納期待ちのユーザーはもちろん、それを報告しなければならないディーラー側も大変

今回ロイター通信が報道している新型ハリアーのオーダーカットについてですが、少し説明すると「Aさんが2021年9月にハリアーを購入・契約した際に、仮として納期回答が2022年4月頃」だったとします。

しかしながら、昨今の諸事情による部品供給不足や半導体の供給不足により、納期が少しずつ遅れてしまい、ハリアーの納期は2022年9月頃までズレ込むことが濃厚となったため(この時点で納期は1年が濃厚)、更に一部改良版となる新型ハリアーの生産に切り替えなければならないことから、トヨタディーラー側は年次改良前の注文を取り消しし、年次改良後のモデルをAさんに購入して頂くよう再交渉する必要があります。

年次改良で価格上昇した分はディーラー側が負担することを検討

その際、年次改良ともなれば(改良前から)車両本体価格が数万円~十数万円ほど高くなってしまうため、価格上昇分を販売店などで一定程度負担する検討を進めているとのこと。

但し、これはあくまでも2023年モデルの一部改良版を購入できる”ほんの一例”に過ぎず、販売エリアや販売店の規模によっては「2023年モデルさえも購入できない恐れ」も浮上していて、そうなってくると「私のハリアーはいつ納車されるんだ…」「当初契約した金額からどれだけ上がるんだ…話が違うじゃないか」と不安になるのは当然。

2ページ目:注文取消しによる影響は、消費者・ユーザーだけでなく販売店側にも大きな負担になる