フルモデルチェンジ版・トヨタ新型ノア/ヴォクシーが発売されて10か月経過。既に累計登録・販売台数は9万台を突破するも、なぜ未だに「納期1年以上」なのかを考える

今回の販売・登録台数ランキングを見て不思議に思った方も多いはず

2022年11月7日、一般社団法人日本自動車協会連合会が2022年10月度の普通乗用車の販売・登録台数ランキングを公開。

今回のランキングで最も注目したいのは、2022年1月に発売されて10か月近くが経過しているフルモデルチェンジ版・トヨタ新型ノア(Toyota New Noah)/ヴォクシー(New Voxy)の2車種。

何れもミドルサイズミニバンの代表格であり、トヨタの主要モデルとしてラインナップされていますが、2022年10月度の新車販売&登録台数ランキングでは、ヴォクシーが7,201台で7位、ノアが7,166台で8位と好調。

しかしながら、こういった好調な数字をキープしながらも、2022年11月上旬時点での各モデルの出荷目途&納期は半年以上どころか「約1年(オプションによっては1.5年以上もしくは未定)」となっています。

一体なぜこのような事態になっているのかを考えていきたいと思います。


新型ノア/ヴォクシーは、2022年1月度~10月度までの累計登録台数が9万台を突破している

まず真っ先に気になるのは、以下の一般社団法人日本自動車協会連合会が公開している2022年1月度~10月度の新型ノア/ヴォクシーの累計登録・販売台数。

【2022年の新型ノア/ヴォクシーの累計販売・登録台数一覧】

◇2022年1月度累計台数:3,424台
・ノア:1,650台
・ヴォクシー:1,774台

◇2022年2月度累計台数:4,300台
・ノア:2,227台
・ヴォクシー:2,073台

◇2022年3月度累計台数:14,737台
・ノア:7,046台
・ヴォクシー:7,691台

◇2022年4月度累計台数:10,404台
・ノア:5,697台
・ヴォクシー:4,707台

◇2022年5月度累計台数:4,877台
・ノア:2,720台
・ヴォクシー:2,157台

◇2022年6月度累計台数:8,509台
・ノア:4,302台
・ヴォクシー:4,207台

◇2022年7月度累計台数:9,044台
・ノア:5,010台
・ヴォクシー:4,034台

◇2022年8月度累計台数:7,136台
・ノア:3,766台
・ヴォクシー:3,370台

◇2022年9月度累計台数:16,011台
・ノア:7,770台
・ヴォクシー:8,241台

◇2022年10月度累計台数:14,367台
・ノア:7,166台
・ヴォクシー:7,201台


◇2022年1月~10月度累計台数:92,809台
・ノア:47,354台
・ヴォクシー:45,455台

via:一般社団法人日本自動車販売協会連合会

上の一覧にもある通り、2022年1月度は、先代80系ノア/ヴォクシーの販売台数も含まれていると思われるも、微々たるものだと考えて敢えて加算しています(80系と90系の内訳が不明のため…)。

特に1月度~2月度にかけては、トヨタディーラーの試乗車・展示車といったデモカーの登録が主だと考える一方で、その後の登録台数に波はあるものの、1月度~10月度の累計登録・販売台数は92,809台となっています。

徐々にトヨタの生産稼働も安定し、当初の目標月販台数を超えている

つまり、新型が発売されてから9万台以上の新型ノア/ヴォクシーが製造・出荷・納車されていることになりますが、それでも2022年11月上旬時点で各モデルともに納期が1年以上というのが疑問に思う所。

「一体日本国内のトータル受注(バックオーダー)数は何台になるんだ…10万台を優に超えているのか?」と思わせるほどの勢い。

ちなみにトヨタが新型ノア/ヴォクシーを公式プレスリリースにて発表した際、各モデルの目標月販台数(基準台数)は以下の通りで、2022年9月度から既に目標台数を突破しているんですね。

◇月販基準台数
・ノア:8,100台/月
・ヴォクシー:5,400台/月


・累計:13,500台/月

via:Toyota

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