フルモデルチェンジ版・トヨタ新型プリウス2.0L HEVの高速道路燃費はどれぐらい?アダプティブクルーズコントロール(ACC)は想像以上に優秀でロングドライブも疲れない

新型プリウスは高速道路でも快適にドライブできそうだ

2023年2月に私に納車されたトヨタのフルモデルチェンジ版・新型プリウス(Toyota New Prius)2.0L HEV Z[2WD]。

これまで本モデルの様々な機能や燃費情報、ガソリン代、気になるポイントなどをいくつかご紹介してきましたが、今回は高速道路にて走らせての加速や乗り心地、そしてアダプティブクルーズコントロール[ACC]の精度、高速道路での実燃費などを見ていきたいと思います。

装備面においてはとても充実している新型プリウスですが、一番肝心なのは実際に使用してみての完成度の高さと使い勝手の良し悪し。

早速、プリウスの高速道路インプレッションを見ていきたいと思います。


最近のトヨタのクルーズコントロール機能はワンプッシュで簡単に

早速高速道路にて走らせて行きましょう。

合流車線から本線に入るまでの加速レスポンスですが、排気量2.0L 直列4気筒ダイナミックフォースエンジン+電気モーターを組み合わせたハイブリッドシステムの恩恵もあって、立ち上がりからスピーディーで快適。

踏み込んだ瞬間から、若干ながらもシートに張り付かれるGを感じつつ、すぐに法定速度ギリギリまで加速することが可能ですし、個人的に懸念していた幅細タイヤの空転(スピン)は感じられませんでした。

本線に入り、法定速度までアクセルを踏んだところで、上の画像の赤丸にあるクルーズコントロールスイッチを押すと、すぐに現時点での速度をキープしながら高速巡航モードになります(LTAなどもそのまま起動するため、無駄な操作は不要なのは有難い)。

ACC活用時の前車との車間距離の取り方は優秀

上の画像は使い回しで恐縮なのですが、昨今のトヨタのアダプティブクルーズコントロールを活用していて感動するのは、前車との距離が近くなったときの減速方法。

レーダークルーズコントロールで高速道路を走行中、前方車両との距離が近くなると、車間距離をキープするために必然的に自車速度を落とすことになりますが、ホンダや日産の場合だとフットブレーキのような強めのブレーキになり、ブレーキランプも点灯していることが確認できるのですが、新型プリウスや新型ノア/ヴォクシー/シエンタの場合だと、アクセルを離して緩やかに減速し、エンブレを活用して車間距離を調整しているため、速度の上げ下げが熟練ドライバーの操作に近いためか非常にナチュラル。

もちろん、前方車両が速度を上げれば、それに準じて自車も速度を上げていきますし、法定速度に到達すれば、その速度で固定してクルージングしてくれるのでとても楽。

使い慣れていない方からすると、「機械に頼るのはダメ」「いつ追突してもおかしくないから、そんな機能は使いたくない」という方もいらっしゃると思いますし、私自身もトヨタのアダプティブクルーズコントロールを強く推奨するつもりもないのですが、食わず嫌いなのと同じ、一度この良さを体感してしまうと、ロングドライブ時の疲労軽減にも役に立ちますし、考え方によっては事故を未然に防いでくれるサポート機能でもありますから、個人的には積極的に活用してきたいところです。

19インチタイヤで高速道路を走らせての乗り心地は?

新型プリウスのクルージング性能に感心しながらも、もう一つ注目したいのは19インチタイヤホイールを装着しての乗り心地。

高速道路では、やはり19インチで扁平率50でもロードノイズは少し目立ちますし、声も大きめにしてしゃべらないと乗員と話ができないのは、プリウスの立ち位置と静粛レベルを考えると致し方ないところですし、そこまでのレベルを求める車ではないことは理解できます。

ただその一方で、19インチといえども道路と道路のつなぎ目を通過したときの突き上げは抑えられていて不快に感じないですし、19インチタイヤのカタさをそこまで感じないのはグッド。

あとはデザイン全部振りでスポーティなスタイリングを採用したからなのか、高速域でのクルージングでもハンドルが持っていかれることは少なく、軽くステアリングを握るような形でも、そこまで力を入れることなく真っすぐ走ってくれるので、気持ち的にも楽。

レーントレーシングアシスト[LTA]はスポーティにイン側を攻める傾向に?

そして、車線の中央を走行するために必要なステアリング操作の一部を支援するレーントレーシングアシスト[LTA]ですが、こちらはスポーティなスタイリングで空力にも特化しているからなのか、ちょっとしたカーブ(R)では少し内側に寄せて走行するイメージ。

追い越し車線があるようなところでも、中央車線に寄るのではなく、あくまでもインを攻めるような感覚で補整してくるので、この点は全高を低くしたプリウスだからこそ実現できることなのかもしれません。

2ページ目:新型プリウスにて高速道路を走らせての実燃費はどれぐらい?