ブガッティは車の塗装に最低「600時間以上」費やしていた!ブガッティCEO「私たちの塗装工程は”愛の労働”であり、急ぐ必要などないのだ」

気の遠くなるような作業であっても、ブガッティとしては「愛の労働」

出だしのスタートだけで気の遠くなるような作業ですが、この時点では塗装準備が完了しておらず、さらにクリアコーティングとサンディング、再びクリアコーティング、そして再びサンディングとブガッティの検査基準が満たされるまで永遠に行われます(この工程だけで高級スポーツカー1台分のコストがかかってそう)。

ただ、こうした無限のスパイラルに対してブガッティは「愛の労働であり、急ぐことはなく、常に注意深く適用され献身的に磨かれている」と説明。

すべてのパネルの表面が完璧になって初めて、スペシャリストは次の段階に進むことができるわけですが、次はどのような工程が待っているのでしょうか?


ボディパネルの材質によって塗装も異なる

ここからは、各ボディパネルを個別に分析するとのことで、ブガッティがボディ全体にいくつかの異なる素材(カーボンやFRPなど)を使用しているため、それぞれに独自の塗装特性があるからなんですね。

2つのディテールの色合いにわずかな違いでも確認された場合は、全て再塗装が必要になってしまうため、車全体が完全にスプレーされたとしても、さらに約4日間の研磨が必要になります。

これは、車業界全体で最も複雑な研磨プロセスであるとブガッティは述べていて、 全体として、新しいブガッティモデルを塗装するのに600~700時間(25日~28日)はかかると云われています。

ブガッティは車を製造しているというよりも、芸術作品を作っている

こうして見ると、ブガッティは車を製造しているというよりも「芸術を生み出している」という印象で、これに対してブガッティCEOも「創設者であるエットーレ・ブガッティは、自動車のエンジニアリングの美しさを信じていた男でした。 芸術家一家に育ったエットーレのキャンバスは、人々が芸術作品と見なす前から自動車でした。 私たちはブガッティで今日までその精神を保持し、デザインと生産のあらゆる側面が美的卓越性への献身で完成されることを保証します」とブガッティの精神を再確認。

日本人に納車されたオプション費用だけで総額1億円以上もするシロンは更に複雑なんだろうな…

なおブガッティといえば、日本人オーナーでオプション費用に1億円以上をかけた方がいらっしゃいますが、その方のボディカラーは自身の名が入った「ヒデトブルー(Hideto Blue)」。

このカラーには、特殊なパウダーを使用することでフレークのような輝きを演出していますが、もともとこのカラーを生み出したのはオーナーの友人が独自に開発したもの。

その後、オーナーはブガッティ本社に特殊パウダーを持ち込んでオリジナル塗料作成を依頼し、ブガッティがそのリクエストに応えたというものですが、先程の塗装工程を含めて考えると、とても700時間では足りないのではないか?と思わせるほど。

「そりゃオプション総額も1億円超えるよね…」と思いますし、妥協しないためにも時間とコストに糸目をつけないオーナーとブガッティの強い信頼関係があってこそ実現できるのかもしれません。

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Reference:motor1.com

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