ホンダの型式指定申請における不正行為の詳細→「より厳しい条件での評価」が不正扱いに…S660やヴェゼルなど過去「22車種」という”数の多さ”が焦点に

2024-06-04

(続き)ホンダの型式指定申請における不正行為をチェック

引き続き、ホンダの型式指定申請における不正行為についてチェックしていきましょう。

原動機車載出力試験(ガソリン機関)、電動機最高出力及び定格出力試験における不適切事案

続いて、原動機車載出力試験(ガソリン機関)、電動機最高出力及び定格出力試験における不適切事案について。

この試験では、2013年5月~2015年6月に実施した原動機車載出力試験、電動機最高出力及び定格出力試験において以下の1つの事案があったことが報告されています。

◇試験結果の出力値およびトルク値を書き換えて試験成績書に記載した(虚偽記載)

これに対する背景や理由としては、試験結果が、同一諸元の原動機や電動機を搭載する機種の諸元値に未達または過達の場合、追加の解析が発生する可能性があるが、諸元値に対する差がわずかだった場合には性能のばらつきの範囲内であると考えたとのこと。

そのため、既に認証を取得している機種の諸元値に書き換えることで、追加解析の発生を回避し、効率を優先して工数を増やさずにすむと考えたことが不正に分類されたようです。

原動機車載出力試験(ガソリン機関)、電動機最高出力及び定格出力試験の不適切事案の対象となったのは全8車種

ちなみに、原動機車載出力試験(ガソリン機関)、電動機最高出力及び定格出力試験における不適切事案と認定された車種は以下の通り全8車種で、全て過去に販売された車両となります。

[車種/型式/生産期間/試験次期]

◇FIT/DAA-GP5, DAA-GP6/2013年7月~2019年9月/2013年5月

◇SHUTTLE/DAA-GP7, DAA-GP8, 6AA-GP7, 6AA-GP8/2015年4月~2022年8月/2013年5月

◇FREED, FREED+/DAA-GB7, 6AA-GB7, DAA-GB8, 6AA-GB8/2016年6月~2022年5月/2013年5月

◇VEZEL/DAA-RU3, 6AA-RU3, DAA-RU4, 6AA-RU4/2013年9月~2021年2月/2013年5月

◇JADE/DAA-FR4/2014年12月~2020年7月/2013年5月~2014年8月

◇GRACE/DAA-GM4, DAA-GM5, DBA-GM6, DBA-GM9/2015年6月~2017年5月/2013年5月~2015年3月

◇ODYSSEY/DBA-RC1, 6BA-RC1/2013年10月~2020年9月/2014年9月

◇NSX/CAA-NC1, 5CA-NC1/2016年7月~2022年10月/2015年6月


原動機車載出力試験(ガソリン機関)における不適切事案

続いては、原動機車載出力試験(ガソリン機関)における不適切事案を見ていきましょう。

この試験では、2013年4月~2015年1月に実施した原動機車載出力試験において以下の1つの事案があったことが報告されています。

◇法規では発電機を作動させた状態で試験を行うべきところ、作動させずに実施し、別の同一原動機試験で得られた補正値を用いて数値を算出し、これを発電機を作動させた状態と同等の試験結果とみなした(試験条件の不備)

これに対する背景や理由としては、発電機を作動させた状態での測定が試験条件であることが、試験マニュアルに規定されておらず、補正値を用いて算出した数値が、定められた条件での試験結果と同等であるとみなし工数を増やさずにすむと考えたことから、不正に分類したようです。

原動機車載出力試験(ガソリン機関)における不適切事案は全4車種

ちなみに、出力試験における不適切事案と認定された車種は以下の通り全4車種で、全て過去に販売された車両となります。

[車種/型式/生産期間/試験次期]

◇FIT/DBA-GK3, DBA-GK4/2013年7月~2020年9月/2013年4月

◇SHUTTLE/DBA-GK8, DBA-GK9/2015年4月~2017年8月/2014年9月

◇ODYSSEY/DBA-RC1, DBA-RC2, 6BA-RC1, 6BA-RC2/2013年10月~2020年9月/2014年9月

◇JADE/DBA-FR5/2015年5月~2020年7月/2015年1月

確かに不正行為は良くないが、国土交通省側の柔軟な対応も求められる時が来たのではなかろうか?

こうした「型式指定における不正行為」を見るに、度々思うのは「ホンダは国土交通省が定めるルールの”下に”、ではなくルールの”上で”フレキシブルに対応したのではないか?」と推測。

あくまでも国土交通省側のプレスリリースでは、定めたルールに対して違反・不正したことは確かに問題だとは思いますが、一方で「国土交通省側も安全上問題ないと判断されるのであれば、フレキシブルな対応も求められるようになってきたのでは?」と思ったりも…

国交省に限らずですが、国側は考えが固執していて柔軟な対応ができないのも、ある意味で問題だと考えています。

1ページ目:騒音試験の不正は、悪意あるものではなく「良かれと思ったこと」が不正に分類されてしまった?

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Reference:Honda