レクサスはメルセデスベンツやBMWほどの車体剛性に匹敵しないブランドであったことが発覚!衝突事故で大破したテスラ新型 サイバートラックが競売に出品
レクサスは良くも悪くも手の届きやすいブランドになってしまった
トヨタの上級ブランドでお馴染みとなるレクサス。
既に販売終了し、その価値は時価1億円以上ともいわれるLFAは日本で最も高額なスポーツカーとして注目を浴び、現在では最上級LシリーズとしてLS/LX/LC/LM/LY650がラインナップされています。
ただその一方で、レクサスブランドを幅広い層に知ってもらうため、価格帯を抑えたLBXやUX、そして既に販売終了しているCT/HSがラインナップされましたが、こうした様々なモデルが展開されたことにより、良くも悪くもトヨタとレクサスの垣根が小さくなりつつあるようです。
トヨタの上級ブランドであるレクサスは、ドイツ車の剛性には到底及ばない?
そんなレクサスブランドについて、海外カーメディア・オートモーティブニュースの報道によると、レクサスは2018年頃からドイツのライバル車(BMWやメルセデスベンツ、アウディ等)のベンチマークテストを行っているとのことですが、どうやら「レクサス車はドイツ車の車体剛性に匹敵しない」ということが報告されています。
同メディアによると、レクサスの開発チームはそれ以来、レクサスの全モデルのフロント・リア、および中央の2つのセクションにサポートブレースを追加することに着手しており、パフォーマンスの向上とレクサスの特徴的なドライビングアイデンティティの開発の両方を計画しているとのこと。
レクサスは今まで「井の中の蛙」状態だった?
レクサスの感性性能開発部門のプロジェクトマネージャーである伊藤俊則 氏によると「レクサスのどのモデルに乗っても、同じ走り味を目指しています」と語っていますが、これまでレクサスは、ライバルモデルが車体の組立にどのように取り組んでいるかを知るまでは、車のリアセクションにのみ剛性を高めることに重点を置いていたとのこと。
つまり、レクサスはこれまで「井の中の蛙」だったわけですが、ベンチマークテストでドイツ車と比較したことで”これでは勝てない”と悟った伊藤 氏。
彼の説明によれば、「レクサスは4つのボディポジションを完全に理解していませんでした。競合他社を研究してそれを知ることができたことは、とても意義のあるものでした。それを理解したとき、私たちはすべてのレクサスモデルに剛性向上を図ることで、まだまだ進化する」と語り、レクサスのラインナップモデルが発展途上にあることを説明。
2022年に登場したRZシリーズより、積極的に剛性向上に向けて実装中
なお、レクサスの製造工程にはすでに改良が加えられているそうで、ピュアEVクロスオーバーモデルとなるRZシリーズは、2022年に生産開始した際に「フロントブレース」が追加。
一方でコンパクトSUVのNXは、2023年に「フロントエンド」がアップデートされ、2024年にはリアセクションも改良されました。
レクサスによると、このブレースはセダンタイプのESやミニバンタイプのLM500hを含む、ラインナップにあるすべての車両で試験的に導入されているとのことで、今後レクサスのラインナップモデルの剛性が更に向上していくことが期待されています。
そして伊藤 氏は、一部のモデルだけが剛性を向上させるわけではなく、「全ラインナップでそれが可能であることを確認しました」と説明。
最終的には、これらの変更はラインナップ全体に完全に実装される予定ですが、アップグレードによっては、シャーシ、ひいては製造プロセスに他のアップグレードよりも大規模な変更が必要になるため、数年かかる可能性がある一方で、その分車両本体価格も上がることは避けられないそうです。
ただ、先述にも挙げた通りレクサスブランドとトヨタブランドとの差別化が曖昧になりつつある今、「目に見えない技術」ではあるものの、オーナーが所有してからの満足度を向上させる技術であれば、トヨタと明確に差別化できるポイントでもあるため、個人的にはドイツブランドに匹敵する内容であること含めて積極的に取り入れてほしいポイントでもあります。