レクサス新型LX600のブレーキは相変わらずスッカスカで弱い!大きな車体とはミスマッチな仕様…走行中にエンジンスイッチを押すとどうなる?

早いもので、私のLX600も納車されて19か月が経過

2023年5月に納車されて1年7か月(19か月)が経過した、レクサス新型LX600ベースグレード・3列7人乗り[4WD]。

今回は、本モデルの動的質感においての不満ポイントや、ドライビングサポート機能におけるグッドポイント、トヨタもしくは他メーカーでは設定されていないちょっとした機能、そして「走行中にエンジンスタートスイッチを押したらどうなるのか?」も検証してきたいと思います。

LX600の走行距離も11,000kmとそれなりに距離は伸びてきましたが、他に所有するトヨタ・ランドクルーザー300 (Toyota New Land Cruiser 300)の約16,000km走行に比べるとまだまだ。

2024年は体調を崩した関係で、家族での長距離移動や旅行はほとんどできませんでしたが、2025年は体調が回復すれば積極的に長距離移動用として活用できればと思います。


LX600のブレーキはスカスカで効きにくい

まずはLX600のブレーキ性能について。

LX600の場合、最適な制動力でブレーキ操作可能な電子制御ブレーキ[ECB]が標準装備されていますが、残念ながら実際の制動力はかなり弱め(っというかスカスカ)。

フロントベンチレーテッドディスクは放熱性に優れたスロッテッドフィンタイプで、耐フェード性と安定したブレーキの効きを確保しているとのことですが、NXやRX、LBXなどと同じ感覚でフットブレーキしても「自身が想定していた制動力よりも弱く、気が付くと前方車両との車間が近すぎるレベルのブレーキングになる」こともあるので注意が必要です。

フロントヘビーなLX600のブレーキも考え物

特にLX600の場合は、運転席からフロントエンドまでの距離感が遠い(長い)ため、先程のようなコンパクトもしくはミドルサイズSUVに乗り慣れている方からすると、これまで以上にフットブレーキは早めにしておく必要がありますし、何よりも制動力が弱い分、気持ち強めに踏まないと減速しないのもネック。

だからといって強く踏み過ぎてしまうと、フロントヘビーな関係でダイブインして更にフロント荷重がかかるため、自身が想定するラインから外れてしまうこともしばしば…

なので、下り中心のコーナリングでは事前にエンブレを高めて減速した方が安心・安全度も高まるかもしれません(当然といえば当然のことなのですが…LX600やランクル300はそれが顕著に表れる)。

「車体が大きい上に、車体重量も重いんだからブレーキが効きづらいのは当然でしょ」と思われる方も多いと思いますが、車体が大きくて車体重量が重いからこそ、ブレーキ性能をより強力にしてほしいのがオーナーとしての素直な感想です。

2025年春頃には、LX600も一部改良で予防安全装備がLexus Safety Sense+3.0にアップデートされ、その際にプロアクティブドライビングアシスト[PDA]が標準装備されるかと思いますが、どう考えても他の車種に比べて早いタイミングで自動でブレーキング操作が入るはずなんですよね。

PDAが標準装備されているモデルだと、現在ではアルファード (New ALPHARD, 40系)を所有し、以前だと現行シエンタ (New Sienta)やヴォクシー (New Voxy)、レクサスNX350h F SPORTを所有していたため、自身が想定するタイミングよりも早い段階で自動フットブレーキが作動することに違和感を感じていました。

改良型のLX600は、これらの車種よりも更に早くブレーキするようプログラムされるでしょうから、使い慣れるのには更に時間がかかりそう(もしくは、公道にて走らせる以前からPDAをOFFにしてしまいそう…)。

パドル操作によるシフトダウンとエンブレでの減速も有りなのだが…

ちなみにLX600の場合は、ランクル300とは異なってパドルシフトが備わっているものの、10速ATという多段シフトの影響もあって、仮に3速ぐらいまでパドル操作でシフトダウンしてもほとんど減速することなく、エンジン回転数も2,000rpmぐらいなのでエンブレは弱め。

2速までシフトダウンしたところで、ようやく3,000rpm~4,000rpmぐらいまで回転数が上がってブリッピング → エンブレが強くわけですが、シフトダウンしてから回転数が上がるまでのラグが2秒以上かかっているため、決してリニアではないのが難点。

CVTを搭載し、パドルシフトでダイレクトな操作が可能なホンダN-BOXや、回生ブレーキの強弱調整が可能な減速セレクターとは似て非なるものなので「ここまでレスポンスの悪い機能なのであれば、別にパドルシフトを搭載する必要はなかったのでは?」と思う程。

ちなみに、シフトダウン操作してD1~D3あたりから、スマートにDレンジに戻す方法としては、パドルシフトのシフトアップ”+(プラス)”を押しっぱなし(引きっぱなし)にすると、”D”レンジに切り替わってくれるのは便利(わざわざシフトノブでガチャガチャする必要が無い)。

2ページ目:ヘッドアップディスプレイ[HUD]はかなり見やすい?走行中にエンジンスタートを押すとどうなる?