やっぱりEVはまだ怖いな…大量のジャガーI-PACEがスクラップ場に廃棄され「EVの墓場」に。度重なるバッテリーの不具合でメーカーもお手上げ

ワールド・カー・オブ・ザ・イヤーからEVのスクラップと化したジャガーI-PACE

2019年のワールド・カー・オブ・ザ・イヤー(WCOTY)を受賞し、更にワールド・カー・デザイン賞やワールド・グリーン・カー賞も同時に受賞したことで、史上初の3冠を達成したというジャガー現行アイ・ペース (Jaguar I-PACE)。

本モデルは、欧州市場を中心にゲームチェンジャーとなるであろうコンパクト・ピュアEVクロスオーバーとして注目され、洗練されたデザインや先行者利益により、本来であれば成功していたはずのモデルでした。

しかしながら、そんなI-PACEが今では「スクラップ場でのゴミクズ」と揶揄されています。


その光景はまさに栄光を失ったスクラップモデル

こちらが今回、SNSなどで大きな注目を集めているジャガーI-PACEのスクラップ場。

厳密には、I-PACEだけでなくミニやマツダなどの他メーカーの車両も存在するわけですが、その多くがジャガーI-PACEという衝撃的な光景となっています。

実はこのモデル、過去に幾度となくバッテリー関連の不具合でリコールが届け出されており、信頼性の問題でも酷評され、更にユーザー車両で火災が発生するなど、商品としては致命的な要因が揃ったモデルとして評判を大きく落としていました。

I-PACEはバッテリー関連の不具合で「5回もリコールを届け出」している

特にその中でも、長年にわたってI-PACEはバッテリーの不具合により複数の市場で少なくとも「5回ものリコールが届け出」されており、2024年末には「ジャガーがアメリカ全土の所有者から2,800台近くのI-Paceを買い戻す(回収する)」と発表しました。

同様の買い戻しプログラムは、これらのI-PACEが最終的に行き着いたと思われるイギリスを含む、世界各地で開始されたんですね。

ちなみに、今回SNSにて拡散されているこの画像ですが、ThreadsユーザーのEv_Newt氏がイギリスのスクラップヤードにて撮影したもので、その景色は中国でも見かけるような「EVの墓場」。

その中には、数えきれないほどのジャガーI-PACEが積み重なっているわけですが、どうやらこれらのモデルは、普段使いやシビアコントロールの環境では耐えられなかったユーザー車両を回収したものだそうで、根本的な原因解決のためにメーカーに戻されるわけでもなく、そのまま処分されているしまう?ことを考えると、ジャガーとしてはこれ以上の「手立てがない」と言っているようなものだと思います。

2ページ目:日本でもI-PACEのバッテリー関連のリコールは何度か届け出されていた?