フルモデルチェンジ版・トヨタ新型RAV4がトランプ関税の影響により、アメリカの工場にて生産される可能性。しかも生産開始は2027年と報道

元々はカナダと日本からの輸入が予定されていたアメリカ向けの新型RAV4

早くとも2025年内のデビューが予定されている、トヨタのフルモデルチェンジ版・新型RAV4。

これまではラギッドでアグレッシブな顔つきとは異なり、ハンマーヘッド&ボディ同色グリルを採用するような顔つきになる?と噂されていますが、そんな新型RAV4の生産場所の変更・移管が検討されています。

当初の計画では、カナダと日本で生産され、それをアメリカへと輸入する予定でしたが、トランプ関税の影響により「アメリカの工場へと移管し、アメリカの工場で生産する」計画へと変更する可能性が浮上しているそうです。


トヨタにとってRAV4は「アメリカで最も売れている車」

ドナルド・トランプ大統領の政策に振り回される自動車メーカーですが、トヨタRAV4はアメリカで最も売れている車の筆頭となり、2024年にはフォードF-150の販売台数を上回るほどの人気っぷり。

そんな人気モデルが、アメリカの工場にて生産されるともなれば、先程の通り自動車関税25%を回避できる可能性が高まり、それでいて納期問題も解消できるため、今まで以上の販売台数が見込めます。

via:X(旧Twitter)

ちなみに、現行RAV4 HEVはアメリカ・ケンタッキー州にて生産されていますが、フルモデルチェンジ後は現在のケンタッキー州での生産を終え、カナダと日本の工場で生産されたものを輸入する計画で、早くとも2025年後半頃に発売する予定だったとロイター通信が報道。

それがトランプ関税の影響で計画が大きく崩れてしまったため、ロイター通信がトヨタ関係者となる3名に取材を進めたところ、「トヨタは次期RAV4もケンタッキー州の工場にて生産することを検討している」と語った模様。

次期RAV4のアメリカでの生産開始時期は2027年

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トヨタ・モーター・マニュファクチャリング・ケンタッキーでも同様のことが起こる可能性があり、承認されれば早ければ2027年に生産が開始される可能性があるとのことですが、反対に言えば「早くとも2027年までは新型RAV4は発売されない」ことを意味するわけで…

トヨタはロイター通信に対して、「憶測」についてはコメントしないとしながらも、「顧客と従業員により良いサービスを提供するために常に製造の改善に取り組んでいる」とコメントしているとのこと。

RAV4をアメリカにて生産する目的は、自動車関税の影響だけではない?

自動車輸入に対する25%の関税は、トヨタにとって「RAV4をアメリカで生産する」大きな動機となっていますが、それが唯一の要因ではなく、実際の最大の動機の一つは「予想供給を上回る需要がある」から。

RAV4の2024年の販売台数は、前年比+9.3%増の475,193台となり、フルモデルチェンジすることで更なる販売台数アップを期待しています。

そうなれば、カナダと日本での生産だけでは、アメリカでの飽くなき需要を満たせるだけでなく、アメリカでの生産は円相場の変動の影響を最小限に抑えるのにも役立つわけですね。

2ページ目:次期RAV4はハイブリッド(HEV)とピュアEVのみで、ガソリンモデル廃止となることが濃厚?