日産が「国内工場の閉鎖を検討」と報道。一方で人員削減を更に1万人超に拡大するなど、徐々に規模縮小へ。新型エルグランドやリーフなどの発売スケジュールにも影響か

(続き)更に厳しい状況が続く日産ではあるが、元CEOのカルロス・ゴーン氏は既に予見していた

そしてもう一つは、毎度日産に関するネガティブキャンペーンニュースが報道されることで、元日産CEOであるカルロス・ゴーン氏の発言も注目されるように。

2019年末に自宅軟禁から逃れ、国民の身柄引き渡しが認められていないレバノンに亡命した後も、元日産の最高経営責任者CEOとしてメディアに出演。

そのたびに、前CEOである内田誠 氏への痛烈な批判が飛び交うなど、過激な発言で注目を集めています。

今回、フランスのニュース放送局BFM TVとの最近のインタビューにて、カルロス・ゴーン氏は、「日産の衰退と、アライアンスの消滅は予見していた」と主張。

この発言については、「日産の衰退…」という点は的中しているとは思うものの、両社は今もなお提携関係にありますが、かつてほど強固なパートナーシップではないのも確か。

株式の持ち合いは15%から10%に減少し、ルノーは日産が保有するインド事業の株式51%を買収すると発表していました。


カルロス・ゴーン「何に関しても、日産は意思決定が遅すぎる」

日産の今の経営状況について、ゴーン氏は「意思決定が遅すぎた。経営陣に全面的に責任がある」と非難していて、加えて「会社は絶望的な状況にあり、日本の主要な競合他社に助けを求めざるを得ない状況にある」ともコメント。

ゴーン氏は、日産の役員陣が政治屋気質にあることは以前から把握していたのだと思われますが、元々政治屋気質な役員を生み出していたのも、実はゴーン氏が発端だった可能性も否めないわけですが…

話は「主要な競合他社に…」の続きに戻りますが、競合他社の一つがホンダだと思われ、両社間の巨大合併案は交渉開始からわずか数ヶ月で破談になったことを明確にしておかなければならず、ゴーン氏は、日産とホンダの合併によって巨大企業が誕生するなど”意味がない”と考えているそうで、2024年8月のインタビューでは、「ホンダが主導権を握るための偽装買収の計画をしていた」とも発言。

これは交渉が決裂した際、ホンダは対等な合併ではなく、日産を子会社化することを目指していたために、今となっては、ゴーン氏の発言は「過去の日産を知り尽くしていた」からこそ、企業としての方針・方向性がどのように進んでいくのかを理解していたのかもしれませんね。

1ページ目:日産が国内工場閉鎖を検討、更に1万人超の人員削減など、様々なネガティブ報道が過熱!

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