日産が発売した激安EVセダン・N7が発売から1か月足らずで1万台の先行受注を獲得!更に中国パートナー東風汽車の工場を共同所有との情報も

中国で生き残っていくためには、商品力だけでなく価格競争でも勝たなければならない

2024年11月、日産の中国法人と東風汽車の合弁企業である東風日産より発表された、新世代ピュアEVモデルの新型N7。

本モデルは11.99万中国元~14.99万中国元(日本円に換算して約237万円~約296万円)にて発売された激安4ドアセダンとなるわけですが、本モデルが発売されてから僅か1か月足らずで中国での先行受注台数が1万台を突破していたことが明らかとなりました。

東風日産にとって、中国のピュアEV市場を生き抜くためには、商品力が高いことやスピード感があることはもちろんのこと、価格帯も安価でなければ生き残ることは難しいため、N7は同社にとって絶対に失敗できないモデルとなっています。


中国専売ではあるものの、日産の再起を図る一台として期待されている

こちらが、中国専売となる東風日産の新型N7。

日産は現在、大きな困難に直面しており、工場の閉鎖や数万人規模の従業員の解雇(リストラ)を進めている最中ですが、何とかEVセダンを発売し大きな好評を得ています。

残念ながら、本モデルは中国専売となり、欧州や日本、アメリカ市場等において市販化の予定はありませんが、日産がこれを将来のグローバル展開のインスピレーションとして活用し、経営を立て直すことが期待されています。

発売から僅か18日で中国での先行受注台数は10,000台を突破

2025年4月末に正式に発売されたばかりとなるN7ですが、同ブランドの他のセダンとは見た目が大きく異なり、パワートレインも全くの別物。

このモデルは、日産の中国合弁パートナーが製造する東風007をベースとしているためで、中国ユーザーは既に興味を示しており、発売から僅か18日間での先行受注台数は1万台以上を突破しました。

N7を購入した顧客の約70%が新規!

東風日産によると、N7を購入したユーザーの約30%が既存顧客だそうで、残りの70%は日産ブランドを初めて購入するとのこと。

ちなみに最初に製造された35台分に関しては、中国・上海にある東風日産の新エネルギーブランド体験センターにて開催された特別イベントで納車されたそうですが、どのような人物に納車されたかまでは不明。

N7は斬新なデザインだけでなく、非常に手頃な価格であることも魅力の一つ。

エントリーモデルの価格は119,900元(日本円に換算して約237万円)からとなり、58kWhのバッテリーパックを搭載し、システム総出力は215hpを発揮、航続可能距離は510kmを実現します。

日産は同じパワートレインを搭載したN7のProバージョンとMaxバージョンも販売していて、それぞれ129,900中国元(日本円に換算して約256万円)と139,900中国元(日本円に換算して約276万円)となっています。

N7を購入したうちの約60%がMaxグレードを注文している模様

この他N7では、73kWhの大容量バッテリーを搭載した2つのバージョンも用意されており、価格はそれぞれ139,900中国元(日本円に換算して約276万円)と149,900中国元(日本円に換算して約296万円)。

これらN7 620 ProとN7 620 Maxバージョンは、システム総出力268hpを発揮する電気モーターを搭載し、航続距離は625kmを実現します。

なお、中国カーメディアCarNewsChinaの調査によると、1万台以上の受注のうち60%以上がMaxモデルとのことですが、安価なグレードも人気が集中しているそうです。

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