スバルのアメリカ法人が全モデルを一斉値上げ!「自動車関税の影響」とは言及せず→その理由とは?レクサスUSAが新型RZ550e F SPORTを正式発表

今後、更なる値上げにより自動車が購入しづらくなる恐れも

アメリカのドナルド・トランプ大統領による自動車関税25%の発効により、様々な自動車メーカーがアメリカでの車両販売価格を値上げしています。

最近だとフォードがメキシコにて製造していたマーベリックやブロンコ・スポーツ、マスタング・マッハEの価格を値上げしました。

これに続き、スバルのアメリカ法人であるスバル・オブ・アメリカも、既存ラインナップモデルの車両本体価格を大幅に値上げすることを明らかにしました。

具体的にどれほどの値上げとなるのか?早速チェックしていきましょう。


スバルは2025年6月から、アメリカ向けのモデルを約9.5万円~約29.7万円の値上げ

2025年5月20日、アメリカ・マサチューセッツ州にあるスバルディーラー「プラネット・スバル」が正式に発表した、ラインナップモデルの詳細な価格情報をチェックしていきましょう。

車種名 値上げ幅
アセント +1,085ドル~+2,055ドル
(日本円に換算して約15.7万円~約29.7万円)
クロストレック +750ドル
(日本円に換算して約10.9万円)
インプレッサ +750ドル
(日本円に換算して約10.9万円)
フォレスター +1,075ドル~+1,600ドル
(日本円に換算して約15.6万円~約23.2万円)
レガシィ +1,600ドル
(日本円に換算して約23.2万円)
アウトバック +1,715ドル~+1820ドル
(日本円に換算して約24.8万円~約26.3万円)
ソルテラ 値上げ無し
WRX +2,000ドル
(日本円に換算して約28.9万円)
BRZ +2,000ドル
(日本円に換算して約28.9万円)

以上の通り、値上げが開始されるのは2025年6月からとのことで、それまでは値上げ前の価格にて受注を受け付けるとのことですが、スバルは「自動車関税の引き上げを理由に、車両本体価格を値上げした」とは言及しておらず、あくまでも「車両本体価格の値上げを実施する」としかコメントしていないそうです。

スバルディーラー「関税分のコストを回収できるだけの値上げは至らない。今後も更に値上げするだろう」

ただディーラーサイドとしては、「今回の値上げは関税のコストをカバーするには不十分であるため、2025年末までにさらなる値上げが行われると予想している」と説明。

現時点で、その真偽はまだ不明ではあるものの、関税情勢の動向次第では十分考えられる内容だと思います。

なお海外カーメディアは、スバル・オブ・アメリカに対してコメントを求めたところ、「現在の市場状況に対応して価格を調整しました。この変更は、コスト増加を相殺しつつ、お客様への確固たる価値提案を維持するために実施しました。スバルの価格設定は、製品の原産国に基づいていません」と回答しています。

スバル・オブ・アメリカは、トランプ大統領に対して気を使っている

後者の文に関しては、おそらくはドナルド・トランプ大統領の怒りを買わないようにするための配慮の一環だと推測。

っというのも、アメリカ最大のスーパーマーケットチェーン店であるウォルマートは最近、関税導入により値上げを余儀なくされると明らかにしましたが、トランプ大統領はこれに対して「小売チェーン全体の値上げの理由を関税のせいにするのをやめるべきだ」と反論。

関税がコスト増加の原因ではないと主張しているように見えたにもかかわらず、トランプ大統領はウォルマートが「関税を負担すべきだ」とし、「大切な顧客には何も請求すべきではない」とコメントしていることから、これらのやり取りを見た上でスバルは、「大統領を敵に回してはダメだ…発言には気を使わねば」という想いでの発言だったのでは?と考えられます。

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