これは酷い…中古買取業者カートップがポルシェ・マカンやホンダ・シビックRSを「高額値で買取る」も、未払い&夜逃げ&破産申立てで被害者は泣き寝入りに

今回の買取金額の踏み倒しはほんの一例であり、中古買取業者の闇はまだまだ深そうだ

東京都板橋区を拠点とする中古車買取業者のカートップ (CarTop)が、とある顧客のエントリーSUVでスポーツモデルとなるポルシェ・マカンGTS (Porsche Macan GTS)を「766万円」で買取するも、実際にはその金額が顧客に支払われることなく破産の申し立て → 車両もオーナーの元に返って来ることなく、そのまま泣き寝入りする事態に。

なお債権者は、2025年5月下旬時点で判明しているので「80人」と非常に多く、負債総額は4億円を超える規模に膨らんでいるとのこと。

こうした中古車業界にて起きる問題は、旧ビッグモーターやネクステージだけに留まらず、ようやく白日の下にさらされるようになってきましたが、あくまでも氷山の一角であり、今後更に被害報告は増えていく恐れもあります。


一括査定サイトMOTAを利用し、5社を集めて入札方式で売却することに

こちらが、実際にカートップが買取したというポルシェ・マカンGTS。
※YouTubeチャンネルANNnewsCHより引用

被害にあった人物によると、2025年5月12日に一括査定・比較サイトであるMOTAを利用し、5つの業者を集めて査定を依頼。

その場で5つの業者の名刺の裏側に買取金額を記載する入札形式にすることで(巷ではワンソク方式ともいわれている)、最も買取金額が高い業者であるカートップに売却することに。

なお被害者は、カートップの担当者に急かされるように翌日の13日には契約を交わし、車を引き渡したとのこと。

被害者の元に届いたのは、売却金額ではなく破産申し立てに関する通知書

しかしながら、一週間も経たないうちに届いたのは相手弁護士からの「受任通知書」で、その中には「債務者は、合計約80名の債権者様に対し、約4億2160万円の多額の負債を抱え、速やかに破産申し立てを行う予定でございます」という通知内容でした。

これに対して被害者は、実際にカートップに電話をかけたり、メッセージを送ったりもしたそうですが、「全く反応がなかった。どういうつもりでやってるのか。本当に真面目に払おうと思っていたのか、最初から契約する気などなかったのか」と話し、警察庁に被害を相談したとのこと。

売却検討者の心理を利用して、高額値で買取金額を提示

つまりカートップは、最初からマカンGTSの買取金額「766万円」を支払うつもりはなく、車両だけを不当に盗んでお金に換えようとする考えだったわけですね。

なお一部車両について、自動車ジャーナリストの情報によれば、「既に名義変更されてしまい、海外へ輸出する予定の車両については取り返すことが難しく、そのまま泣き寝入りこともある」とのこと。

おまけに厄介なのは、今回のように買取業者のカートップが「買い取るための資金が無くとも、支払い意思があれば詐欺行為にならない」という場合もあるため、最悪マカンGTSは返って来ず、カートップ側もお咎め無しという最悪の流れになることも考えられます。

2ページ目:SNSでは、ポルシェ・マカンだけでなく、ホンダ・シビックRSの買取金額未払いの被害も報告されている模様