テスラが遂にインドに進出!但し輸入関税(110%)の絡みで車両本体価格は1,000万円超えに…実はインドの税制にはスズキも大きく関係していた

(続き)インドのあまりにも厳し過ぎる輸入関税や税制について

引き続き、インドのあまりにも厳しい自動車輸入関税や税制について見ていきましょう。

日本国内で販売されている新車も、インドで購入するとどうなる?

参考までに、日本で販売されている新車をインドで販売するとなると、果たしていくらぐらいになるのでしょうか?

あくまでも一例ではありますが、日本で販売されるトヨタ・ランドクルーザー300の場合だと、車両本体価格は5,252,500円~7,736,300円になるものの、これがインドで販売されるとなると約1,050万円~約1,550万円にて販売されることに。

ランボルギーニのフラッグシップV12モデルとなるレヴエルト (Lamborghini Revuelto)にもなると、本モデルのイタリア販売価格が502,180ユーロ(日本円に換算して約8,600万円)になるため、これがインドで販売されると約1.7億円にまで跳ね上がるわけですね。

インドの税率がややこしい…GST税率とは何ぞ?

あと、これもまたややこしい話になってしまうのですが、実はインドでは「自動車の物品税(GST)」なるものも存在しており、車両の全長が4,000mm未満かどうかで税率が大きく変化するんですね。

仮に全長4,000mm未満の車両だった場合は「10%の物品税」が適用され、反対に4,000mm以上の車両だった場合は、驚きの「28%の物品税」に加え、更に追加で15,000ルピー(日本円に換算して約2.6万円)が科されます。

スズキのラインナップモデルで4,000mmを切っている理由は「GST」が大きく関係している

こうした税制を利用し、できる限り全長4,000mmを切るような車づくりをしているのがスズキで、インド市場向けとして販売しているジムニーシエラ(全長3,550mm)/ジムニーノマド(全長3,890mm)/フロンクス(全長3,995mm)も、何気に全長4,000mmを切っているのは、こうした理由があるからなんですね。


テスラはなぜ、このタイミングでインドに投入?

話はテスラに戻りますが、こうした法外且つ異常な価格が設定されるインド市場において、なぜこのタイミングでテスラがインド市場に参入したのかは疑問。

一部海外カーメディアの報道によれば、「インド政府との交渉により、何かしらの進展があったと見られる」「高額値もしくはラグジュアリーEVの需要が高まっている」「タタ等の競合メーカーとの対抗するため」といった理由が含まれているそうですが、これも真実かどうかは不明。

現時点では、インドユーザーから見ればテスラのラインナップモデルは「海外生産から輸入モデル」という位置づけではあるものの、将来的には再度インド工場での生産を検討しているとのことで、上述にもある通り、将来的には「安価にテスラを購入できる」時代が到来するかもしれませんね。

1ページ目:インドではテスラ・モデルYの車両本体価格は1,000万超えの高額車に

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