【異例の事態】中国がテスラ等の「隠しドアハンドル」を2027年より禁止へ!シャオミの死亡事故で動いた新規則、なぜかガソリン車は対象外という謎
(続き)中国にて問題視されているフラッシュドアハンドルは、実はもう一つの問題がある?
引き続き、中国にて問題視されているフラッシュドアハンドルの新規制について見ていきましょう。
今回の新規制により、中国では約60%のモデルがドアハンドルの設計変更が必要になる

今回の新規則により、中国では深刻な影響を受ける車種が多いのではないかと思いますが、そもそもこの影響を受けるモデルが、どれだけ存在するのかが気になるところ。
ブルームバーグの報道によると、中国にて販売台数上位100台の新エネルギー車のうち、2025年4月時点で約60%が、特に利益率の高い高級車において、フラッシュドアハンドル/ポップアップドアハンドルを採用していたと報告されています。
対象となる車種には、既に生産・販売終了が報道されているテスラ・モデル3/モデルYを始め、BMWの中国仕様車として近日発売予定のiX3、そしてNIO(ニオ)/Li Auto/Xpeng/Xiaomiの製品が含まれています。
既にシンプルなアウタードアハンドルに変更しているメーカーも

一方で、一部の自動車メーカーは事態の重大さを察知していて、中国大手Geely(吉利)とBYDの最新モデルは、ひっそりと伝統的な露出型となるアウターハンドルに変更。
そして、先進的なデザインを取り入れて来た「電気自動車のパイオニア」ともいえるテスラのデザイン責任者は、中国での販売禁止が初めて示唆された数ヶ月前、すでに解決策を検討しているとコメント。
とはいえ、それでも再設計のプロセスは困難を極める可能性があり、中国のEV開発に詳しい情報筋はブルームバーグに対し、既存のドアシステムを新しい基準に適合させるには、モデルごとに1億元(日本円に換算して約22億円)以上の費用がかかる可能性があるとのこと。

なお、この禁止措置が中国にて「いかに重大なものか」を改めて浮き彫りにしているわけですが、BYDやGeelyといった中国大手メーカー車両は、アメリカやに日本ではそこまで広く普及していないので影響は少ないものの、テスラに関しては大規模な設計変更が必要になるでしょうし、その費用も莫大なものになりそう。
地域ごとに異なるハードウェアを製造することを避けるため、自動車メーカーはおそらく、すべての市場で統一された規制に適合したハンドル設計に移行すると思われますが、このアプローチを標準化することで、コスト削減と開発の効率化も期待できそうですね。
今回の新規則は、あくまでも「電気自動車だけ」の話であり、内燃機関モデルは対象ではない

あと、これもお伝えすべき重要なポイントになるわけですが、実は今回の中国での禁止措置は、あくまでも「電気自動車(BEV)」に限定したものであり、それ以外の車には適用されないということ(あまりにもピンポイント過ぎない?)。
つまり、中国政府が危険と見なしているドアハンドルは、内燃機関を搭載する車両だと、今後もそのまま搭載できてしまう可能性があるわけですね。
これは注目すべき点で、なぜなら、ほとんどのEVは電動ドアラッチとハンドルを作動させるために12Vバッテリーを使用しているから。
言い換えれば、基本的な機能面では「ガソリン車と実質的に何ら変わらない」ため、それにもかかわらずガソリン車は新法の下でも、これらの「危険な」ドアハンドルを引き続き装備できるため、もしかするとまた同じ悲劇が繰り返される恐れもあるわけですね。

もちろん、こうしたき同様のシステムを既に採用している車もあるわけで…
例えばインフィニティ新型QX80は、電力で開閉できるポップアップ式ドアハンドルを採用しています。
もしバッテリーが切れたり、深刻な衝突事故で損傷した場合、理論的には、中国が現在禁止しているEV設計とほぼ同じように、これらのハンドルが故障する可能性がありますが、残念ながらこの車種は「規制の対象外」となります。
考え方によっては、中国政府の倫理観も問われる

もしも、今後同じような死亡事故が発生した場合は、例え内燃機関を搭載する車両であろうとも、先述の電気自動車と同じ新規則が設けられる可能性があるわけですが、「最悪の事態が起きる前に、事前に規則を設けておく」ことが、中国政府のやるべきことだと思うんですね。
人の命が失われてからでは遅いわけで、まるで人の死を実験台のように扱うことで新規則を設けるスタンスは、中国ユーザーだけでなくメーカーからも批判されるでしょうし、ある意味で中国政府の倫理観も問われるポイントになるかもしれませんね。
1ページ目:中国政府が掲げる新規則の中身が想像以上に「具体的」





