次期R36 GT-Rの開発遅れは「米大統領選」が鍵になる?日産幹部が明かす規制リスクと、VR38DETT型エンジン継続採用による「絶対王者」へのこだわり

開発が既に始まっていることも驚きだったが、実は開発が遅れていることも明らかになった次期R36 GT-R

2026年4月14日、日産は長期ビジョンにおける新商品に関する発表会を実施し、フルモデルチェンジ版・新型エクストレイル (Nissan New X-Trail, T34)/ローグ (New Rogue)、新型ジュークEV (New Juke EV)の実車を公開しました。

この他、北米市場向けとなる新型エクステラ (New XTerra)や、日本市場向けとなる新型スカイライン (New SKYLINE, VR38型?)の先行ティーザー動画のサプライズ公開、更には次期R36 GT-Rが開発中であることも認めました。

これだけ豊富でワクワクするようなラインナップが明らかとなった日産ですが、一方で話題となったのが次期R36 GT-Rの「開発遅れの原因」についてです。

一体どのような理由で開発が遅れているのでしょうか?


次期R36 GT-Rの開発が遅れているのは「アメリカの政治的な理由」が要因

海外カーメディアAutomotive Newsが、日産北米部門の幹部を務めるポンズ・パンディクティラ氏に取材したところ、どうやら次期R36 GT-Rの開発が難航・遅れている理由は「アメリカの政治的理由によるものだ」とのこと。

同氏は、北米の現在の規制環境において、一時的な猶予期間があるとし、以下のようにコメントしています。

現政権下では、一時的な猶予があるそうで、多くの規制が緩和されています。

そのため、今日できることは多いものの、2028年~2032年、もしくはそれ以降も可能かどうかは分からない状況にあります。

自動車産業におけるR&D(研究開発)サイクルはとても長く、膨大な設備投資(CapEx)を伴います。

2028年に行われる米大統領選挙であったり、その後の政権交代による規制が再び強化されれば、現在開発中のパワートレインが主要市場において”法的な存続不能”になるリスクも考えられるのです。

日産が、今すぐ具体的な発表を控えているのは、2028年頃に規制の長期的な方向性が明確になるのを待ってからで、投資を確定させるという経営判断を下していることが主な理由です。

以上の通りとなります。

日産「GT-Rは、スポーツカーの絶対的な頂点を目指す」

加えて同氏は、次期R36 GT-Rに対する想いを以下のようにコメントしていますが、やはり日産としては「国産スポーツの絶対的な頂点を目指す」ことが根本にあるようです。

そのためにも、世界各国の規制を考慮しつつ、しかし一切妥協しないためにも、限られた環境で限界ギリギリの性能を引き出すことが「使命」であることも語っています。

日産は、ここまで慎重に”政治の風”を読もうとしているのも、GT-Rが”パフォーマンスの絶対王者”でなければならないからです。

現行R35 GT-Rが終焉を迎えたのも、最新の排ガス基準に適合させようとすれば、パワートレインを絞り込み、本来の性能を損なうことになるからです。

次期R36 GT-Rに求められているのは、単なる発売ではなく、10年以上のライフサイクルを見越して、規制に縛られることなく進化し続けられる将来性の担保です。

規制の動向を見極めることは、将来的に性能をデチューン(弱体化)させられるリスクを回避し、常に”最強”であり続けるための、戦略的撤退に近い準備期間でもあり、私たち日産の使命でもあります。

2ページ目:次期R36 GT-Rにも内燃機関が搭載されることが判明したわけですが、車体重量は現行よりも重くなる?