ホンダが2028年までに「ほぼ全車ハイブリッド化」へ意気込み。EV全振りの目標を修正し、主力e:HEVを軸に据える現実的戦略。シビックタイプRだけは例外になる?

ホンダは「2040年までに新車全てEVを撤回」したが、「EV販売自体を撤回」したわけではない

ホンダは2026年4月28日、EV事業の不振による巨額損失により、2040年に販売する「新車すべてをEVと燃料電池車」にするという目標を撤回する方針を固めました。

SNSでは、「遂にホンダはEVを完全に捨てて、ハイブリッドやガソリンモデルに注力するのか」といったコメントが多く見られましたが、この解釈は誤りで、「ホンダは完全にEVを諦めていない」ので注意。

っというのも、2026年5月に発売されるAセグメントホットハッチEVとなる新型スーパーワン (Honda New Super-One)を始め、ホンダは今後も徐々にEVを拡大していく計画なんですね(既にピュアEVクロスオーバーの新型インサイトも発売していますし)。

あくまでも「全ラインナップをEVやFCEVにする」という目標が絶たれるだけで、EVやFCEVが今後ラインナップされなくなる、というわけではないので注意が必要です。


ホンダは、2027年~2028年にかけて「ハイブリッド車」に全力を注ぐようだ

今後、ホンダのEVモデルのラインナップ拡大が失速することは周知の事実である一方で、一気に力をつけるのがハイブリッド(HYBRID/e:HEV)モデルの拡大。

ホンダは今後2年以内(2027年~2028年)に、非ハイブリッド車(ガソリン車)を全面的に廃止する予定ですが、一部のモデルを除いてハイブリッド車を維持する計画とのこと。

具体的に、ホンダはどの車種のガソリン車を残す計画なのか?早速チェックしていきましょう。

唯一残るガソリン車は、シビックタイプRのようだが

オーストラリアカーメディアDriveの報道によると、ホンダの今後のカーラインナップのほとんどがハイブリッド車のみに集約され、唯一残るであろうガソリン車はシビックタイプR (New Civic Type R, FL5)のみになるとのこと。

ホンダは2026年4月下旬、現地オーストラリアにて、一部改良版・新型CR-Vの発表会を行った際、報道陣に対して「燃料危機をきっかけとした電気自動車の販売急増にもかかわらず、ハイブリッド車は、”現時点では正しい道”である」との考えを述べたそうです。

これは、ホンダのオーストラリア法人である自動車部門ディレクターのロバート・ソープ氏との取材で判明したもので、トヨタが2024年に実施したような、四輪駆動SUVや商用車、高性能モデルを除く全車種において、ハイブリッド車に切り替えていく計画を示しました。

具体的な時期は明言できませんが、そう遠くない将来に実現すると思います。

2027年から2028年の間には、100%ハイブリッド車になるでしょう。

それは常に変化する可能性があるので、これらのことを固定することはできますが、戦略的に調整を行う必要があります。

市場が変化したり、消費者の嗜好が変化したりする可能性があるからです。

今後10~12ヶ月以内に、当社の全ラインナップがハイブリッド車になる可能性が高いでしょう。

上記について、海外カーメディアDrive誌が「シビックタイプR (FL5)といった、ノンハイブリッドのスポーツカーも含まれるのだろうか?」と質問したところ、ロバート・ソープ氏は「短期的にはガソリンエンジン搭載車のままだが、2027年~2028年以降の、より細かい点についてはまだ検討中だ」と回答。

つまり、今しばらくFL5はガソリンモデルとしてラインナップを継続するものの、将来的に登場するかもしれない次期シビックタイプRについては、ハイブリッドシステムを採用する可能性は否定できず、この点は環境法規制や市場ニーズに合わせて対応していくことになりそうですね。

そう考えると、2026年4月時点で、ホンダは次期シビックタイプRの明確な方向性を定めていないのだと思われ、市場ニーズによって「タイプRがハイブリッドモデルに…」ということも、そう遠くない将来なのかもしれません。

2ページ目:ホンダがハイブリッドモデルを拡大する背景には、「ハイブリッド=高級車」というイメージを払拭したい想いも?