ホンダ新型プレリュード (BF1)の「タイプS/タイプR」計画を経営陣が否定。技術的には可能も「数億ドルの開発費は現実的ではない」

大手国内カーメディアが「プレリュードタイプRが登場する」と大々的に報じていたが…

2025年9月に発売されて8か月以上が経過した、ホンダ新型プレリュード (Honda New Prelude, BF1)。

一部の大手カーメディアからは、本モデルをベースに、排気量1.5L 直列4気筒ターボエンジンを搭載するプレリュードタイプSと、排気量2.0L 直列4気筒ターボエンジンを搭載するプレリュードタイプRが登場する、と断言した記事が公開され大きな話題となりました。

一部のユーザーからも期待されているであろうプレリュードタイプRですが、実はホンダの経営陣が本モデルの市販化に関する可能性を否定しており、「開発費には何億ドルもの費用がかかる」とコメントしています。


そもそも国内大手国内カーメディアは、どのような予想記事を公開したのか?

メーカー公式のインタビュー内容を確認する前に、事の発端となる国内大手カーメディア・ベストカーさんが報じたプレリュードタイプS及び、プレリュードタイプRに関する記事の内容をおさらいしていきましょう。

あくまでも予想ではありますが、ベストカーさんが公開した内容は以下の通り。

【新型プレリュードタイプS/タイプRに関するベストカーさんの予想情報】

[プレリュードタイプSについて]

●パワートレインは、シビックRSと同じ排気量1.5L 直列4気筒ターボエンジンを搭載
・最高出力182ps/最大トルク240Nm

●トランスミッションは6速MTではなく、CVTを採用

●ロール剛性とステアリング剛性を向上させた専用サスペンションを採用

●2026年中にはデビューしそう

●価格は620万円前後と予想

●「情報提供者」によると、「現段階では検討中だが、実現可能性はかなり高い」「タイプSの追加は確定的」とベストカーさんに説明


[プレリュードタイプR]

●ボディサイズは全長4,550mm×全幅1,890mm×全高1,350mm、ホイールベース2,605mm

●車両重量は1,500kg

●パワートレインは、排気量2.0L 直列4気筒ターボエンジンを搭載
・最高出力330ps/最大トルク420Nm
・トランスミッションは6速MT

●「情報提供者」によると、「タイプRは検討が始まったばかり」と説明

●「情報提供者」によると、「わずかな台数でも販売する意味はあるか」という経営判断になっている模様

●価格帯は700万円~800万円クラスになる可能性が高い模様い

●発売時期は2027年秋頃を予定

以上の通り、ベストカーさん予想では、タイプSが2026年中にデビュー予定、タイプRが2027年秋頃予定と掲載しています。

ホンダオーストラリアCEO「新型プレリュードはハイブリッドパワートレインが最適」

こうした大胆な?予想記事に対して、大手海外カーメディアCARSCOOPSの報道によると、ホンダのオーストラリア支社の幹部に取材したところ、どうやらターボエンジンやマニュアルトランスミッション(6速MT)を搭載するような、いわゆるノンハイブリッドのハイパフォーマンスモデルが登場することは「無い」と否定。

これは、ホンダ・オーストラリア社長 兼 CEOであるジェイ・ジョセフ氏がコメントしたもので、新型プレリュードの現地発売イベントにおいて、メディア向け説明会での質疑応答の中で明らかになったそうです。

具体的な質問内容としては、「米国仕様のシビックSiであったり、日本仕様のシビックRSといった、所謂6速MTターボ仕様の登場が予定されているのだろうか?」と問われたジョセフ氏は、以下のように回答しました。

当社には、お客様ごとに異なる車種があります。

このプレリュードのハイブリッドパワートレインは、この車種に最適で、グローバル展開を視野に入れた計画段階で、すべてが理にかなっていると感じました。

この回答の仕方だと、プレリュードはハイブリッドパワートレインが最も現実的であり、それ以外の採用は検討されていない、捉えても不思議ではないところ。

プレリュードに6速MTとターボエンジンを搭載することは、「技術的には可能だが、現実的ではない」

加えて、別の海外カーメディアCarSalesのフォローアップインタビューでは、プレリュードのプラットフォームは、シビックの各バリエーション(タイプRを含む)と共通しているため、「さまざまなパワートレインに対応可能」であると認め、前輪駆動[FF]のマニュアルトランスミッション(6速MT)を備えたターボチャージャーモデルも”技術的には可能である”と回答。

ただし、これはあくまでも「理論上、そして技術的には可能」というだけであって、開発費の回収含めて現実的に可能なのかどうか?という質問に対しては、同社CEOは「数億ドルの開発費がかかる可能性があることを考えると、決して現実的ではない」と、プレリュードタイプSであったり、プレリュードタイプRの存在については否定しています。

2ページ目:プレリュードには、今後コンプリートカー仕様のHRCが登場予定