スバルWRXやインプレッサ伝統のゴールドホイールは「1997年WRCでの誤配送」が起源!元々はチャコールグレーが届く予定だった
(続き)スバル伝統のブルーのボディカラー×ゴールドホイールの背景を見ていこう
引き続き、
スバルWRC及び市販モデルの伝統ともいえる、
WRブルーのボディカラーと、ゴールドホイールの背景について見ていきましょう。
元々は”チャコールグレー”のホイールを履かせるはずが、誤配送により”ゴールド”のホイールが届いてしまう

リチャーズ氏は、
「WRC最初のラリーは、1997年のモンテカルロでした。私たちは新しい車で現地に到着し、ホイールメーカーは確かイタリアのスピードラインだったと思います。彼らがホイールを送ってくれたんです」と説明。
加えて同氏は、
「ホイールは”チャコールグレー”のはずでしが、車の設計者であるピーター・スティーブンス氏は、スピードラインが送ってきたホイールが間違った色で、全部”ゴールド”だったと聞いて愕然としたんです」と衝撃的な発言。
つまり、
元々はチャコールグレーのホイールを履かせるはずが、
スピードラインの誤配送により、
ゴールドのホイールを履かざるを得なくなったわけですね。
ちなみに、そもそもどうしてチャコールグレーではなく、
ゴールドの誤配送が起きたのか?ですが、
根本的な要因については不明ながら、
ホイールを塗装した業者サイドが、
根本的な塗装ミスをしてしまった?という可能性も考えられそう。
幸か不幸か、誤配送のゴールドホイールで優勝してしまう

誤配送によって到着してしまったゴールドホイールですが、
だからといってチャコールグレーに再塗装はできず、
そのまま使用せざるを得ない状況に。
シーズン最初のレースということもあり、
スタート地点では「マーケティング用の写真撮影」が行われ、
また初めて実車を目にする報道陣にも撮影されたわけですが、
その多くが「ゴールドのホイール」に衝撃を受けたのだそう。
シーズン最初のレースは、
常に大きな注目を集めるものですが、
幸か不幸か、
スバルはそのレースで優勝しまい、
誤配送のゴールドホイールが全世界に注目されることに。
もちろん、
優勝は最悪のシナリオではないものの、
PR・宣材の観点から言えば、
間違ったホイールを装着した車が最大限の注目を集めてしまうことになるため、
スバルやプロドライブはもちろんのこと、
ステート・エクスプレス555にも誤ったイメージが定着する恐れだってあるわけで…
プロドライブがスバルに謝罪するも、スバルの懐の深さにより、そのままゴールドホイールを履かせることに

ポッドキャストでは、
リチャーズ氏はその後、
スバルの社長に直接謝罪し、
「ホイールは正しいグレーに塗装するために送り返した」と説明。
ただリチャーズ氏によれば、
スバルの社長は、
「いやいや、もう広告は全部やったんだから、これからはゴールドのホイールで我慢してくれ」と予想外の返答があったそうで、
その後はゴールドのホイールが定番化したわけですね。

スバルのドライバーは、
インプレッサWRCにて2000年(リチャード・バーンズ選手)と、
2003年(ペター・ソルベルグ選手)にタイトルを獲得し、
WRCへの最後の出場は2008年で、
その後はスバルワールドラリーチームは財政難のため撤退。
チームの最終的な成績は、
マニュファクチャラーズチャンピオンシップタイトル3回、
ドライバーズチャンピオンシップタイトル3回、
ラリー優勝46回となりました。
ラリーの血統がより豊かなブランドは他にもありますが、
ステージラリーを代表するブランドの一つであることに変わりはなく、
そして今日に至るまで、
アメリカンラリー協会で競うファクトリースバルは、
ブルーのボディカラーにゴールドのホイールを履かせていて、
更には市販車両で特別仕様車にも採用されるほど。
一つのミスから生まれた、奇跡のようなスバルの伝統

1997年のラリー選手権は、
スバルに3度目のマニュファクチャラーズタイトルをもたらしましたが、
コリン・マクレー選手が2度目のドライバーズタイトルを、
トミー・マキネン氏にわずか1ポイント差で奪われた壮絶な接戦でも記憶されています。
もしスバルが、
1997年シーズンにホイールの色を変えていたら、
そのカラーリングはレースだけでなく、
スバルのアイデンティティの重要な要素ではなく、
単なる思い出になっていたかもしれません。
今日に至るまで、
スバル・インプレッサやWRX、
2ドアスポーツクーペのBRZ、
更にはSUVモデルなど、
スバルブルーのボディカラーとゴールドのホイールが採用されてきたわけですが、
この定番化された流れが、配送側のたった一つのミスにより、
スバルの伝統を作ったのだと思うと、
何とも興味深いところですね。
1ページ目:スバルWRCのスポンサーは、ブルー×ゴールドのきっかけにも繋がった、たばこブランドの「ステート・エクスプレス555」




