スマートキーハッキングでメルセデスベンツ「Cクラス」が僅か20秒程で盗難。一体どんな方法で?【動画有】

2020-05-26

イングランド・エセックス州にて、メルセデスベンツ「Cクラス」がスマートキーハッキングによって盗難される動画が公開されています。
本動画では、フードを被った男性が入口付近にて謎の箱型の物を玄関付近にてかざしていると、もう一人の男性が玄関近くにあるメルセデスベンツ「Cクラス」に近づき、車のキーが開いてしまいその車が盗難されるという流れとなっていますが、その時間が僅か23秒ととんでもなく短い時間にて犯行が行われています。

一体どのような方法にて盗難されたのでしょうか?



以下の動画が、その犯行の瞬間を監視カメラにて収めたものになります。

【Keyless Car Theft Hack Caught on Camera || ViralHog】

この動画にて登場する手前側の男性は、箱型のレーダー探知機兼中継器にて入口の玄関にかざしていることが確認できるかと思います。
これにより、自宅内にある「Cクラス」のスマートキーを数百kHzの長波帯によって通信が行われることになります(最大距離はどこまで対応しているかは不明ですが、自宅内のスマートキーに反応できるということは相当な距離まで対応できる恐れがある)。

これにより、もう一人の犯人が持つ装置へとスマートキー情報が中継され「Cクラス」にかざすだけで、その装置があたかも「Cクラス」のスマートキーであるかのように誤認識し、反応してしまうわけですね。

しかも、今回犯人が使用しているハッキング装置類は、僅か2,000円~3,000円にて購入できてしまう程に安価。
スマートエントリーやインテリジェントキーシステムと呼ばれる機能が搭載されている車両は、全てこの安価な装置によっていとも簡単に盗まれてしまうため、現在海外では大きな社会問題となっています。

以下の動画も、アムステルダムにて開催された、セキュリティ関連カンファレンス”HITBSecConf2017”にてスマートキー搭載車両のハッキング検証動画を公開しており、大きな話題となりました(資料を見なくても映像だけで理解ができます)。

【Relay Attack Against PKE (Passive Keyless Entry ) System of Cars】

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