日産はミドシップスポーツカーも開発していた!市販化直前であっさりと開発中止となった「MID4コンセプト」【動画有】

2020-05-27

実はミドシップの開発の経験もある日産。なぜ市販化しなかったのか?

今現在の日産のスポーツカーと言えば、フロントマウントモデルの「GT-R/フェアレディZ」ですが、日産はこれらのモデル以外にも1985年にミドシップ横置きモデルで、当時のフェラーリやポルシェといったメーカを競合とした「MID4コンセプト」を発表→市販化する予定でした。


まるで「NSX」のようなデザインとスタイリング

このモデルは、フランクフルトモーターショー1985にて初めて発表されたモデルで、外観としてはホンダの初代「NSX」をイメージさせるかのようなデザインとスタイリングを持ち、今では廃止となったリトラクタブルヘッドライトを採用しています。

そして、上記にも挙げたとおりエンジンは横置きのミドシップ搭載で、四輪駆動を採用したゴリゴリのスーパースポーツ仕様となっています。
初期モデルには、HICAS四輪ステアリングも搭載された排気量3.0L V型6気筒自然吸気エンジンを搭載し、最高出力245hpを発揮、そしてトランスミッションは5速MTを搭載しています。

その後、日産は更なる市販化モデルに近いスーパースポーツを提供するため、開発に開発を重ねて、2年後の東京モーターショー1987には「MID4 Type Ⅱコンセプト」を発表。
このモデルには、排気量3.0L VG30DETT型のV型6気筒ツインターボエンジン(後の「フェアレディZ(300ZX)」)が搭載され、最高出力330hpを発揮します。

四輪駆動システムとしては、フロント33:リヤ67という比率でトルク配分され、基本的にはATTESAシステムとなるものの初期仕様となっていました。
それはつまり、後の「R33/R34 GT-R」といったモデルのATTESA AWDとして搭載されることに。

本格的に市販化の道が見えてきたとき、「MID4」はあっさり開発中止に

2代目のコンセプトを発表したことで、軌道に乗った「MID4」でしたが、3代目の開発を行うにあたり、ここでポルシェが最強のスーパースポーツ「959」を発売。
このモデルの開発コンセプトや背景、そして「959」を開発する組織人たちの想いを知った後、日産はポルシェの総合的な考え方に対抗することができず、あっさり開発が中止されたと言われています。
ただ、このコンセプトモデルにて得られた技術というのは、後の市販車モデルにも活かされていて、例えばインフィニティ「Q45」や「シーマ」、そして「R32スカイラインGT-R」や「フェアレディZ(Z32)」にも受け継がれているとのこと。

【Meet the Nissan Mid 4: The Concept that changed everything.】

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