【世界限定150台のみ】ランボルギーニ・ガヤルド・スーパートロフェオ・ストラダーレを見てきた。徹底された軽量化と洗練されたボディはまさにレーシング&戦闘機
見れば見る程に他のスーパーカーと一線を画すガヤルド・スーパートロフェオ・ストラダーレ
先日、ランボルギーニやフェラーリオーナー様の取材をさせていただいた際、その中でひと際”普通ではない”雰囲気を醸し出していたのがランボルギーニ・ガヤルド・スーパートロフェオ・ストラダーレ(Lamborghini Gallardo Supertrofeo Stradale)。
何とも美しいレッドのボディカラー(おそらくロッソ・マース)に、ブラックのアクセントが加味されながらも、後継モデルとなるウラカン(Huracan)のような大口化されたインテークグリルデザインは圧倒的で、その見た目はレーシングモデルそのものであり、見方を変えれば戦闘機デザインも兼ね備える一台。
ランボルギーニが2011年のイタリア統一150周年にちなんで世界限定150台のみ販売した特別限定モデルではありますが、日本には僅か15台しか割り当てられておらず、それもすぐに完売するほどの人気っぷりでした。
今では中古車市場に数台登場するぐらいにまで落ち着きましたが、それでもまだまだその価値は下がっていませんし、今回取材させていただいた個体もコンディションは抜群。
早速ランボルギーニ・ガヤルド・スーパートロフェオ・ストラダーレをインプレッションしていこう
まずはそのフロントマスク。
鮮やかなレッドのボディカラーに加え、大口化されたインテークフレームはカーボンファイバではなくブラックペイント処理のみ。
さらにけん引フックをそのまま装着した姿はレーシングカーそのものといったところ。
後世に繋ぐY字型のLEDデイタイムランニングライトと単眼LEDの組み合わせもシャープでオシャレですね。
この「地を這いつく感じ」がたまりません。
従来モデルに比べて更に車高を落としていることもあり、全高は1,165mmととにかくローではありますが、この個体は前オーナーによってローダウンされているのでホイールハウスの隙間はほとんどゼロの状態(しかもロワリングキットも装着済み)。
フロントリフトアップで約3~4センチはアップするそうですが、常に走る際には気を使わないといけないですね。
サイドのスタイリングはこんな感じ。
一筆書きしたかのような滑らかなボディと、フェラーリとは異なるエッジを効かせたプレスラインやパーツはランボルギーニらしさがありますね。
そしてこの絶妙な車高の低さ。
個人的にドストライクともいえる車高の低さで、しかしタイヤ外周がフェンダーで隠れないギリギリのところで落とし込んでいるのも流石です(メンテ大変だろうなぁ…)。
足もとのホイールはギリギリまで軽量化(従来比-13kg)されたダブル5スポークのグロスブラックペイント処理されたアルミホイール。
フロント235/35 ZR19、リヤ295/30 ZR19のハイグリップ性能を高めたピレリP ZEROコルサタイヤを装着していますが、それに合わせてブレーキング性能も高めるためにカーボンセラミックブレーキを装備しています。
リヤデザインもこのスクエア型ボディをそのまま引き継ぎ、更に内側から固定されたリヤウィングを装備。
後方視界は絶望的と言っても良いと思いますが、この場合はデジタルインナーミラーを装備したほうが賢明でしょうね。
意外にもそこまでカーボンを多用していないのが驚き
カーボン製トップルーフから一気に段差を設けて、フラットに近いリヤエンジンフードを設けるスタイルはガヤルドならでは。
そしてリヤエンジンフードはただブラックペイント処理されただけという不思議仕様。
リヤウィングもカーボンでは無いのがちょっと残念です。
ただ、このリヤウィングを装備することで従来のガヤルドの3倍の空力効果が得られるとのことなので、レーシング走行を想定した一台としては十分なスペックだと思われます。
乗り心地とか実用性とか、そんな甘っちょろいものを求めるクルマではない
そしてこちらがインテリア。
シートはフルバケット仕様で、ブラックとレッドのバイカラーを採用したフルアルカンターラシートを採用。
オーナーさん曰く、これで1時間乗れたら良い方だそうです。
とにかくシートの厚みが薄すぎるので、走行時の突き上げなどがダイレクトでそのまま伝わってしまうために、とにかく腰にかかる負担が大きいとのこと…レーシングモデルベースだから納得です。
中々見ることのできない日本限定15台のみガヤルド・スーパートロフェオ・ストラダーレ。
公道を走る姿はあまりにも非現実的過ぎる上、取材後に軽くランデブー走行させていただきましたが、やはりエンジンのふけ上がりと圧倒的な加速力、そして地に這うような安定した走りは、快適性とかそういったものは全て排除したからこそ得られるものなのだと思われます。
取材させていただけたオーナー様には心より感謝です。