2017年の欧州新車販売に変化。ディーゼルよりもガソリン車両の売上げが上昇中
以前から問題となっていたフォルクスワーゲンのディーゼル車両の排ガス不正問題から約2年が経過し、今年2017年の新車販売台数においてちょっとした変化が見られた模様。
それは、ガソリン車両がディーゼル車両の販売台数・比率を共に上回ったとして、これまでにないガソリン車両への関心が高まっています。
業界団体ACEAの調べによると、2017年前半のガソリン車両の販売台数は45.8%から48.5%へと増加し、前年同時期と比較しても328,615台増加。一方のディーゼル車両の販売台数は50.2%から46.3%へと減少し、152,323台も減少する結果となりました。
なお、欧州自動車製造協会から得られたデータより、ガソリン車の販売台数がディーゼル車両を上回ったのは2009年以来ではあったのものの、今後ガソリン車両の販売が回復する可能性は低いとして、それに合わせてディーゼル車両のユーザも徐々に減少していく傾向になるとのことで、各種自動車メーカ(特にフォルクスワーゲン、ボルボ、ポルシェの主要メーカ)もディーゼルエンジンの開発を中止しようと検討中とのこと。
これは、イギリス・フランスにて2040年以降に施行されるガソリン/ディーゼルの新車販売禁止に先駆けての対策であるとして、ハイブリッドモデルやEVモデルの開発を行うメーカも非常に多いわけですが、アメリカのEV自動車を販売するテスラは、バッテリーを大量生産する工場を中国に構築することで低コストかつ高品質なバッテリーを供給することを計画中。
これによってEV車両の販売コストも下げることが可能となり、より一層お手頃なEV車両販売が実現できるわけですが、恐らくどの欧州メーカも同様の計画を立てているとのことで、中国からのバッテリー供給を目的に新たな設備投資(中国での工場構築)はもちろんのこと、中国バッテリーメーカ買収を目論む可能性があることから、各社早期的に何かしらのアクションを起こしてくる可能性がありそうですね。
Reference:motor1.com