これを待ってた!ポルシェが、クラシックモデル専用3Dプリンタのスペアパーツを販売
フランスのハイパーカーメーカであるブガッティが、3Dプリンタ技術を駆使したブレーキキャリパカバーの製造や、メルセデスベンツの同技術によるメタルパーツの生成等、3Dプリンタ技術は日々めまぐるしく進歩していますが、今回は遂にポルシェまでもが3Dプリンタ技術を用いてのスペアパーツを販売することを発表しました。
これは、ポルシェのクラシックモデルを所有するオーナーの要求を満足すべく実現したプログラムで、これまで苦慮してきた古いパーツの製造を行わなくとも3Dプリンタによって難なく生成できるレベルにまで進歩しているとのこと。
現在、クラシックモデルのパーツ供給を可能とするモデルは「ポルシェ959」のクラッチ用リリースレバーを含めた9つのパーツであるとして、全てセレクティブ・レーザー・溶融プロセスを用いて製造されたスチール及び合金部品、更にはSLSプリンタを使用することで製造されたプラスチック部品と幅広い材料の加工が可能となっています。
今現在は9つのみのパーツ生成が行われているものの、ポルシェは更に追加で20個のパーツ生成を可能にするとのことで、この技術がもっと進歩すれば、フルレストアできるレベルのところまで対応が可能になるのかもしれません。
もちろん、ポルシェ側としては、過去に製造されたパーツの品質基準を最低限満たすことはもちろんのこと、更なる高い品質を持って供給していきたいと説明。
ただ、3Dプリンタによるパーツ生成が完了後、それを取付けての耐久試験が行われるため、サイズやフィット感といった精度面の保証が必要となってきます。
更には、プラスチック部品を使用するともなると、オイルや燃料、酸関係、光の耐性が無ければ採用できないため、厳重な品質管理を行い故障の無いパーツを供給することを目標に進められています。
もちろん、今回の「ポルシェ959」に留まらず、更なる3Dプリンタ技術を活かしてのモデル展開が行われることが期待できますが、コスト削減や納期短縮といったメーカ側の負荷も軽減できる今後の重要な技術として、他社メーカも続々と導入する可能性が高そうですね。
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Reference:autoevolution