パガーニCEO「V12が廃止されれば、ハイブリッドモデルは販売しない。電気自動車を採用する」

2020-05-26

イタリアの小規模スーパーカーメーカであるパガーニは、今後は世界限定100台のオープンモデル「ウアイラ・ロードスター」、世界限定20台の「ウアイラBC」が2020年までに製造完了後、それに合わせて電気自動車モデルも提供していく予定として、ハイブリッドモデルのラインナップの可能性は限りなく低いとしていましたが、今回それについてオラチオ・パガーニCEOが具体的に説明。


殆どの自動車産業が、徐々に代替燃料を取入れるなかで、環境法規制を一切無視したメルセデスベンツAMG製V12エンジンモデルを採用し続けるパガーニも、徐々に電気自動車モデルを検討中。
自動車ニュースサイト・Autocarが、先日パガーニCEOであるオラチオ・パガーニ氏と将来の計画案について話し合ったところ、AMG製V12エンジンが廃止されたとき、ケーニグセグ「レゲーラ」やマクラーレン「P1」、「ラ・フェラーリ」、ポルシェ「918スパイダー」のようなハイブリッドモデルの販売は絶対に行わないと説明。

その理由として、彼はポルシェ「918スパイダー」を所有しており、併せて次期モデル開発のヒントにもしているとのことですが、フルエレクトリックモードで約25kmしか走行できないうえに、バッテリーが不足したら約300kgものバッテリーは最早無駄な荷物でしかないと懸念(言われてみれば確かに…)。

上記のような理由から、オラチオ・パガーニ氏は、オールエレクトリックモデルが軽量且つパワフルな個体であることを認識しており、加えて手動ギヤボックスを備えたEVモデルについては、新しくEV研究開発に専念する部門に任務を任せているとのこと。
パガーニは、常に燃焼エンジンのオプションがあると説明しており、開発に伴ってパワーよりも軽量化に重点を置いており、もちろんパガーニとメルセデスベンツAMGとの技術的関係性が解除されるのではなく、次世代のEVユニット開発に向けて引続き提携していくと言われています。

Reference:GTSpirit.com

関連記事:パガーニは将来的に電気自動車をラインナップ。ハイブリッドは重量増のため可能性低(2018/4/18投稿)

先日、世界限定100台のみ生産されるパガーニ「ウアイラ」の”100台目”のレンダリング画像が公開され、今後は世界限定100台のオープンモデル「ウアイラ・ロードスター」、世界限定20台の「ウアイラBC」が2020年までに製造完了予定となっていますが、それに合わせて今後は電気自動車モデルも提供していく予定。

パガーニCEOであるオラチオ・パガーニ氏が、自動車ニュース・Car and Driverとの対談にて「電気自動車は確実に無視できない。今年末までにパガーニはEVの研究開発に専念するよう同社内の部門を確立する予定」とのことで、更には他のモデル同様に、車体重量を更に軽量化していくことが今後の大きな課題になると言われています。

パガーニの電気自動車(EV)モデルは、通常のガソリンモデルと同様に、ダイムラー社と何年も技術提携を結んでいるため、メルセデスベンツAMGのパワートレインを使用する可能性が高く、更には重量がこれ以上増加してはならないことを考えるとエンジン+電気モータの”ハイブリッド”の採用の可能性は限りなく低いとのこと。

ちなみに、電気自動車=重いというイメージが大きいかと思いますが、これを採用すればトランスミッションやクラッチ、スパークプラグ、インテークマニホールドといった各種パーツが全て無くなり、部品点数削減と軽量化のメリットに繋がり、パガーニの求める軽量化に大きく繋がることになります。
クーペよりも70kg軽量化された「ウアイラ・ロードスター」は、1,280kgと非常に軽量ではありますが、恐らく上記パーツが削減できれば1,200kg以下は余裕でクリアでき、更なる加速性能を発揮できるハイパーカーへと進化することになるでしょう。