絶好調のアストンマーティンが2018年末までにロンドン証券取引所にて上場がほぼ濃厚に

2020-05-26

アストンマーティンが上場企業へ進出

イギリスの自動車メーカ・アストンマーティンのCEOであるアンディ・パーマー氏が、2018年末までにロンドン証券取引所にて、新規株式公開(IPO)に向けて株式市場を上場をさせるために必要な準備書類を提出したことが明らかとなりました。

これについて、ロイター通信によれば、アストンマーティンは最大約7,100億円(約50億ポンド)の企業付加価値があるとしていますが、過去8年も連続にて赤字損失を続けてきた同社が、ここまで企業再建ができたのもある意味奇跡的なところ。


そのブランド価値はフェラーリに追いつける?

実際のところ、従来大衆車を販売するトヨタやマツダ、スズキ等とは異なり、年間生産台数6,300台程の企業が、ここまでの目標を掲げているのは非常にインパクトがありますが、同社が発表した2018上半期の決算におけるEBITDA(利払い前/税引き前/償却前利益)は約110億円で、下半期には、新型「ヴァンテージ」や限定モデルの「ヴァンキッシュ」等が集中的に納車されることを考えると、約220億円にも上ることが予想されています。

ただし、上記にもある通り約7,000億円の正当評価を得るには20倍もの企業価値が必要とされ、これまで以上に更に台数(利益率)を伸ばしていくことはもちろんのこと、更なる設備投資による生産台数増加を見込めなければ、目標を達成することはむずかしいといわれています。

限定商法による利益率の工場は、上場企業への近道?

しかしながら、アストンマーティンはこれまで同様に生産規模を拡大せず、昔ながらのカーレースの伝統を受け継いでいるフェラーリ同様のスタンスを持ち続けるものと推測し、従来ラインアップモデルを拡販するだけでなく、「DB11」以降にて業績を立て直してからは、「ヴァンキッシュ・ザガート/ヴァルキリー/ヴァルキリーAMR Pro/ラピードAMR」といったロータス的な限定商法によって利益率を大幅に向上させています。

こういった利益率の向上に加えて、販売台数の大幅な増加ともなれば、あとはフェラーリ並みのブランド力を持つことが最も重要で、これについてもBloombergも同様の見解を持っており、債務を含めた評価額については、複数のアドバイザーと予備協議を進めているところ、フェラーリと同様のブランド価値までよじ登り、更にはアストンマーティンとしての株価も大幅に向上していくのではないかと推測されています(ってかこの調子で行けば確実上がる)。

Reference:motor1.com